WBCで3度の頂点に輝いている日本だが、U-18野球ワールドカップでは、前身であるAAA世界野球選手権大会を含めた全31回で、いまだに優勝したことがない。
悲願達成を狙うのは、これまでの大会と変わらないが、今夏の甲子園が大いに盛り上がっただけに、U-18野球ワールドカップへの注目度も自然と高くなることだろう。
そんなチームを指揮するのは名将、馬淵史郎。監督を務める明徳義塾は今夏、地方大会準決勝で高知中央に敗れて甲子園出場を逃すも、U-18侍ジャパン監督として「12万8000人の高校球児の代表として精いっぱいがんばってきます」と気合十分だ。
代表選手も頼もしい面々が揃った。大会前から抜群の知名度を誇っていた花巻東の佐々木麟太朗内野手や、広陵の真鍋慧内野手こそ招集されなかったが、層の厚いU-18侍ジャパンの強さは変わらない。
沖縄大会5試合31回3分の1を無失点で“ミスターゼロ”の異名を取った沖縄尚学の東恩納蒼投手、昨年、東北に初の歓喜をもたらし、今年もチームの圧倒的な強さをけん引した仙台育英の高橋煌稀投手、履正社の大砲でU-18侍ジャパンでも4番に座ると目される森田大翔内野手など、必ずやチームを盛り上げてくれるはずだ。
そしてなんといっても、U-18侍ジャパン・No.1のスタープレーヤーといえば、全国制覇を成し遂げた俊足巧打のリードオフマン、甲子園の決勝では史上初の先頭打者アーチを放ってチームに勢いをつけた“慶応のプリンス” 丸田湊斗外野手だ。
ニュース 2023.08.30
〈侍U18開幕〉恩師が語る“慶応のプリンス”丸田のずば抜けた野球脳「一般入試で慶応に入れるくらい成績もよかった」「盗塁もバントもノーサイン」
“慶応フィーバー”に沸いた今夏の甲子園。野球の聖地を駆け回った甲子園球児たちは、息つく間もなく、「U-18野球ワールドカップ」台北大会へ。注目選手はもちろん…? 恩師の話とともに、大会の展望を紹介する。
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注目はなんといっても“慶応のプリンス”

写真/産経新聞社
恩師が語る、中学時代の丸田湊斗
この夏の主役だった丸田選手は、甲子園と同様の活躍を世界の舞台でも見せられるか。そんな彼について、中学時代の恩師・横浜泉中央ボーイズの宇野和之監督は「中学時代から肌の白いかわいらしい男の子だったよ」と笑いながら、当時のプレースタイルをこう振り返る。

中学時代の丸田湊斗選手
「もともと推薦でなくとも慶応に進学できるくらい勉強も優秀だったし、彼のすごさはものすごくクレバーで野球脳が高いこと。
私はチームで常々『相手の立場になってプレイしろ』と言ってきましたが、丸田はそれをしっかり実践してくれて、『この場面でどんな打球を打ったら相手が一番嫌がるのか』『守っているときにどういうシフトにすればバッターにプレッシャーをかけられるか』とか、いろいろな状況判断ができました。
だから、私からプレーを指示したことはほとんどないし、盗塁やセーフティバントもノーサインでやっていましたね」
持ち前のずば抜けた野球脳と状況判断力で、丸田選手は世界の強豪国を撹乱できるか。
U-18野球ワールドカップは8月31日に開幕する。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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