「トイレで残飯を食べさせられ、男子の前で服を剝ぎ取られ…」マザー・テレサに憧れた元暴力団員の元妻(34)に鬼畜“イジメ”の過去⁉ 被害者は今もトラウマに苦しみ…【秋田コンクリートづめ女性遺体】
愛知県出身の女性Aさん(当時48歳)が失踪2年後に秋田市内の雑木林で変死体で見つかった事件で、元夫の元暴力団組員ら4人とともに警視庁に死体遺棄容疑で逮捕された同市出身の土岐菜夏容疑者(34)が、小学校時代にいじめグループの中心にいたことがわかった。
ラブレターを勝手につくり男子に送った
「本当はもう忘れたい話なんです…ですが、ニュースやいろんなメディアで土岐菜夏が『マザー・テレサに憧れた』とか『平和に目覚めた』とボランティアをしていたと取り上げられ、また一方では彼女も被害者のような扱われ方をされていました。でもそれは違う。報復とかがあると本当に怖いのですが、自分が彼女から受けた被害の話で事件の本質がみえてくるなら…と思い、お話します」

ボランティアに積極的だったという土岐容疑者(店舗HPより)
土岐容疑者からのいじめ被害を受けて今も、うつ症状に苦しむ同級生の鈴木陽子さん(仮名)が、6月8日、記者の直撃取材にこう証言した。
土岐容疑者については「きょうだい思いで平和運動に身を投じたボランティア少女が、成人してヤクザ男に引っかかって犯罪に引き込まれた」などのイメージが報道で先行していたが、地元周辺を取材すると土岐容疑者が元々抱えていた闇にたどり着いた。
「土岐が私の通っていた小学校の同じクラスに転校してきたのは、4年生の終わりごろでした。転校初日なのに物怖じせず大きい声でしゃべったり、よくわからないタイミングで笑ったりするので、横柄にも見える第一印象でした。『すごい子がきたね』と噂にもなったし、そういうタイプだったからか、クラスの中心的な人たちとすぐに仲良くなって、派手な女の子たち6人組でよくつるんでいました」
陰湿なイジメが始まったのは、5年生になってすぐだったという。
「5年生になり、私の名前をかたっていろんな男子宛にラブレターが届くようになり、他のクラスにまで出回るようになりました。それが何度も続くようになって、一時期問題になったことがありました。当然、それは私が書いたものではありません」

小学生の頃の土岐容疑者(知人提供)
鈴木さんは出回っていたラブレターを管理していた担任教諭に頭を下げ、見せてもらった。殴り書きのような特徴のある文字は、明らかに土岐容疑者の筆跡だったという。
「放課後に先生とふたりきりで教室で見せてもらったんですけど、その場で『これは土岐の字です』と言ったとたんに、土岐がヘラヘラ笑いながら教室に入ってきたんです。『やっぱりバレてたんだ、字でバレるんだね』と言いながら。そのときの光景は、今思い返してもゾッとします。私が担任に教室に呼び出されたことも知っていたようで、担任もそれ以上言及しないで『もうわかったからアンタも帰りなさい』と何も動いてくれませんでした。
そもそもその担任は5年生になって赴任してきた高齢の女性で、土岐のグループの子たちに『クソババア』『息が臭い』とかなじられていて、土岐たちにはなるべく逆らわないようにしていたんです。この一件で担任のことも完全に信じられなくなってしまいました」
私服をハサミで切り刻まれて落書きされた
イジメはそこからどんどんエスカレートした。
「そこで自分が犯人と気付かれたのが気に食わなかったんでしょうね、イジメはどんどんひどくなりました。印象に残ってることから言うと、習字の授業のために、汚れてもいい服に着替えている最中に、ランドセルと習字道具がロッカーに瞬間接着剤で貼り付けられてしまったんです。必死にはがしていたら、担任が『そうまでして授業を受けたくないの?』と注意してきて、それを見た土岐たちがゲラゲラ笑ってるんですよ。
私は泣き出してどうしようもなくなって、着替えて保健室に行こうと思ったら、元々着てきた私服もハサミで切り刻まれて、落書きまでされてたんです。泣きながら家に帰ったら母親も異変に気づきました。担任が頼りにならないので、後日、隣のクラスの先生に相談して、その先生が土岐たちを問いつめたら『私たちがやりました』って白状したんです。職員会議でそのことが取り上げられたこともあったらしいけど、当時は今ほどイジメが問題視されていない時代だったので、そのまま解決に導かれることはありませんでした」
学校で教員たちが放置したイジメは、その後、さらに激しさを増していった。

おどけた表情の土岐容疑者(知人提供)
「今の生活にも支障をきたしているようなイジメが5年の夏にもありました。プールの授業がある日に、土岐たち6人に教室の真ん中で羽交い締めにされて、『プールあるから着替えさせないと』と男子もいる前で服を剥ぎ取られたんです。クラスメイトも見て見ぬ振りをして教室から逃げ出すなど、誰も助けてくれない状況もトラウマになって、そのまま不登校になって夏休み明けまで学校に行けませんでした。それからいまだに更衣室などで着替えをしようとすると、呼吸が苦しくなってしまうんです」
激しさを伴ったイジメは日常化し、小学校卒業までの2年間、止むことがなかった。
「日常的なイジメだと、上履きが隠されるどころか学校の敷地外に置かれてたりとか、ランドセルの中身の教科書や筆箱が雑木林に捨てられたりとか、物がなくなるのは当たり前でした。
給食の時間も地獄でした。担任が給食は全部食べなさというタイプだったこともあり、土岐のグループの残飯をトイレで無理やり食べさせられてました。そのせいで過食症になり、2週間で16キロも太りました。コッペパンとか給食でよく出ていたメニューは今でも食べられないし、過食症もまだ治っていません」

小学生の頃の夢は「一人暮らし」(知人提供)
特に理由もなく、髪を引っ張られたり、体を殴られるなどの暴力も日常茶飯事だった。土岐容疑者らのイジメグループは、鈴木さんが嫌がったりする反応を楽しんでいたようだ。
今日も仕事を休んでいます
「小学校を卒業するまでの2年間、私の人権のない生活は続きました」
そう振り返る鈴木さんに対する土岐容疑者のイジメは、中学に入るととたんにやむようになった。

20代の頃長崎で暮らしボランティア活動をしていた土岐容疑者(本人SNSより)
「中学校はほかのふたつの小学校からも生徒が上がってくるので、派手なグループもいっぱいあって、土岐たちはむしろ目立たない大人しい存在になっていきました。ヤツらはいじめもせず静かに生活し始めて、私はクラスも違ったので土岐たちからしたら空気みたいな存在になりました。それでも小学生の時のイジメが深い傷になり、2年間は保健室に通っていました」
そして、女性の傷は今なお癒えず、それどころか今回の事件でさらに深くえぐられてしまった。
「大人になって決心して大学病院の精神科にも行きましたが、過食症とうつ傾向と診断されましたし、今でも人の多い場所に行くと息苦しくなってしまいます。そして、先日のニュースで土岐を見てから過去のトラウマがよみがえって体調が悪くなり、今日も仕事を休んでいます」

井上大輔容疑者(知人提供)
鈴木さんの傷は今も癒えていない。
いっぽう、取材班のもとには、土岐容疑者が長崎時代に町おこしで奮闘していたエピソードや、マッサージ店の女性客から「心優しいお姉さんだった」「仕事に猛進して子煩悩だった」といった声も複数届いている。
逮捕後、土岐容疑者は警察の取り調べに対し「すべて黙秘します」と話しているという。
情報提供
※「集英社オンライン」では、今回の事件や学校・職場でおきたイジメ事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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