意識がもうろうとした状態でマネージャーに発見され、都内の病院に搬送された猿之助は、容態が心配されたが翌日に退院しており、症状は軽微とみられる。一方で家族3人の「話し合い」の中身の信憑性については謎も多く、検証に課題が残されている。
「週刊誌にあることないこと書かれた」市川猿之助(47)意識レベル10での搬送時の重大証言と「死んで生まれ変わろう」の真意とは? 代役・市川團子の演技にファンは感涙の大絶賛「すでに中車を超えた!」
歌舞伎俳優・市川猿之助(47)が自宅で首吊り自殺を図り、父の四代目段四郎(76)と母の延子さん(75)が搬送先の病院で死亡確認された事件で、司法解剖の結果、二人の死因は向精神薬中毒の疑いと判明した。また、猿之助は「死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ」と、事件当日(5月18日)の経緯を警視庁に説明していたこともわかった。猿之助は治療を受けていた病院を19日に退院するなど経過は良好で、警視庁は近く本格的な事情聴取に踏み切る方針だ。
猿之助は罪に問われるのか?

事件があった5月18日、猿之助さんの自宅前(撮影/集英社オンライン)
「猿之助は病院に搬送された際に『週刊誌にあることないこと書かれた』と医師に話していたようで、これが『生まれ変わる』ための動機だったのかもしれません。両親の遺体には外傷はなく、鑑識活動の結果、第三者が自宅に侵入していた痕跡もないため、3人が納得ずくで自死を選択して実行したのであれば事件性はないことになります。
ただし、現場からは包装ゴミも含めて飲んだとされる睡眠薬も見つかっていない。加えて両親はきちんと布団を被った状態で発見されているなど謎も多い。自殺幇助も含めて、猿之助が両親の死に何らかの関与をしていた可能性も否定できず、警視庁は押収したスマートフォンの解析などから慎重に調べを進めています」(社会部記者)
マネージャーが発見した際の猿之助は首吊りを図った後、尻餅をついたような体勢で、搬送時の意識レベルは10(普通の呼びかけで容易に開眼し、言葉もでるが、間違いが多い状態)、酩酊状態だったという。
「仮に動機が週刊誌報道であるなら、難しい問題になりました。猿之助さんは医師に『あること、ないこと…』と説明したようですが、お弟子さんや澤瀉屋内では、猿之助さんの振る舞いや言動に対する不満の声は以前からあり、書かれたらやばい“トラブル”はまだまだあった。これまで梨園のトラブルやスキャンダルはどこかで、『芸の肥やし』として許されてきましたが、昨年の香川照之さんのパワハラや、一連のジャニーズ事務所のセクハラ報道など世間の目はどんどん厳しくなっている。繊細な猿之助さんは、バッシングが怖かったのかもしれません」(スポーツ紙デスク)

2012年、猿之助襲名時の記者会見(写真/共同通信)
代役の團子、死んで生まれ変わる名演にファンも演者も涙…
一方、大黒柱を失った東京・明治座の「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」は、猿之助のいとこである市川中車(香川照之)の息子・市川團子(19)が健気に代役を務める姿に、ファンの間では大きな盛り上がりを見せていた。。
20日の昼の部が終わると、会場から出てきた客は目を真っ赤に泣き腫らしたり、ハンカチで目元を拭う人が目立ち、60代の女性客もこう目を潤ませた。
「猿之助さんが大変な状況で、急に代役だなんて。まだ19歳なのに重い役目を背負うことになってしまって、とても心配でした。ましてやチケットも完売して満員ですからね。でも舞台が始まると、台詞回しなんかは稽古時間の足りなさを感じつつも、急遽決まったとは思えないくらい芝居にも迫力があり、涙する観客がとても多かったです、私も思わず涙ぐんでしまいました。
團子くんは歌う場面からの登場でしたけど、とても長く大きい拍手が続いたのが感動的でした、観客みんなで見守って応援してるんだよって気持ちが表れていたと思います。團子くんなら立派に澤瀉屋を背負っていけると思いました」

明治座(撮影/集英社オンライン)
他にも聞く人聞く人、團子フィーバーに酔いしれる客ばかりだった。
「團子ちゃん本当に一生懸命で、猿之助さんに負けないくらいよかったですよ。昔から澤瀉屋は見てますけど、最後の死んで起きる場面なんかは、3代目の猿之助さんの面影を感じましたね。身長も高いので、もう少し体格がよくなったらさらによくなるでしょう。まだ19歳だから、この先楽しみです」(60代女性)
「元々猿之助さんを見るためにチケットを取っていたのでキャンセルしようか迷いましたけど、実際に見たら團子さんをこれからも応援しようと思いました。自分から身を投げて不死鳥になるというお芝居の内容と今回の状況がかぶっていたせいもあってか、観客はみんなすすり泣いてましたよ。
二つ目の緞帳が降りて、退場のアナウンスが流れても拍手が鳴り止みませんでした。團子さんはまだ年齢も若いし、時間もなかっただろうに、それでもどうして、いいお芝居でしたよ。歌で始まって最初は緊張気味に感じましたけど、演技に入ると見入ってしまいました。前半の恋人との別れでの叫びが本当に心に響きましたね。今回は歌舞伎というよりストーリー性に胸を打たれました」(60代女性3人組)
「團子ちゃんめちゃくちゃよかったです、その一言に尽きます。猿之助さんを意識してでしょうけど、セリフ・間・口調が似ていて、感情移入してしまって涙腺がやられてしまいました。10年後がさらに楽しみですね。父の中車さんはもう越えてますよ(笑)。
2年くらい前に染五郎さんと團子ちゃんが三社祭で踊ってるのを見たんですけど、その時に比べて大きくなって、演技も磨きがかかって圧巻でした。團子ちゃんも演者さんたちもみんな泣いていて、涙で目がキラキラしていたのがオペラグラス越しにもわかりました。普段歌舞伎で演者さんが泣くなんてないんですよ、よく泣くのは中村勘九郎さんくらいですよ。死んで生まれ変わるという内容が今回の事件とオーバーラップして、どんな想いでみなさん演じたんだろうって思いますね。短い時間でここまで作り上げた團子ちゃんは根っからの歌舞伎役者だと感じました」(60代女性)
ここまで絶賛された代役の團子はもはや、五代目猿之助を約束されたといっても過言ではないかもしれない。実際、猿之助は團子にかなり目をかけていたという。
松竹関係者が語る。
「團子を可愛がっていて、猿之助の名前を継がせようとしていたのは有名な話です。高校卒業後はカナダの大学に留学しようとしていた團子に『東京に残って勉強したほうがいい』と都内の私立大を勧めて演出も学ばせています。團子の父親でありいとこの中車とは昔から距離があり、去年、銀座のスキャンダルが発覚したときもフーンって冷たい感じでしたけどね」

明治座(撮影/集英社オンライン)
警視庁は22日より本格的に猿之助さんより事情を聞いていく予定だという。
※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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