ニュース 2023.05.09

「もう一度会わないと裸の写真をさらすぞ」とんねるずの番組にも出演していた元芸人は睡眠薬入りジュースを女性に飲ませ、性的暴行の一部始終を動画に。自作自演のストーカー被害まで演じていた

マッチングアプリで出会った20代の女性に睡眠薬を混ぜたジュースを飲ませ、意識がもうろうとしているところに性的暴行を加えた疑いで、元芸人で舞台監督の谷本雅彦容疑者（40）が準強制性交容疑で逮捕された。谷本容疑者は別の女性にも同様の手口で性的暴行を行ったことですでに逮捕されており、押収されていた携帯電話から今回の犯行を撮影した動画や写真の記録が見つかり事件が発覚し、再逮捕となった。

集英社オンライン編集部ニュース班

加害者は元芸人で「ガッツ」と名乗っていた

昨年5月13日、谷本雅彦容疑者（40）は東京都豊島区の自宅にマッチングアプリで知り合った20代の女性を連れ込み、睡眠薬入りのジュースを飲ませ、抵抗できない状態にしてから性的暴行を加えるなどした。谷本容疑者は警察の調べに対し「無理やりではなく、同意の上だった」と供述し、容疑を否認しているという。
捜査関係者が語る。

「今回逮捕された件については無断で撮影したと見られる犯行の様子の動画と女性の身分証の写真がスマホから見つかっている。さらに『裸の写真も撮っているしもう一度会わないと裸の写真をさらすぞ』という脅すメッセージも見つかっている。利用したマッチングアプリは大手ではなくマイナーなアプリで、谷本容疑者は偏頭痛持ちで、自身に処方されていた精神安定剤を犯行に使用したと見ている」

過去には元芸人で「ガッツ」という名で活動したり、プロボクサーだったこともある谷本容疑者は、芸人をはじめ芸能関係の繋がりも多かったようだ。
業界関係者は谷本容疑者についてこう語る。

「谷本君はもともと京都出身の元芸人で、とんねるずのやっていた『細かすぎて伝わらないものまね選手権』や『ぷっすま』などのテレビに出演していたこともありましたね。ハーモニカを吹きながらギターを弾いて、ライブでアレンジしすぎてなかなか歌い出さない長渕剛のものまねというのが持ちネタでした。
谷本君の事件については被害者もアイドル志望で芸能関係の仕事をしていたと聞いています。谷本君が芸能の関係に繋がりがあったのは事実だったので、甘い言葉に騙されてしまったのかもしれない」

谷本容疑者は現在は舞台監督として活動していたとのことだが、その活動実態についての詳細はよくわかっていない。自身のYouTubeチャンネルも最後の更新が1年前となっていて、数年前からアップされていた動画のほとんどはゲームの実況だった。

犯行現場のアパートでは別の若い女性と同居していた

昨年5月に谷本容疑者は犯行に及んでいるが、実は事件を起こした現場の東京都豊島区のアパートでは若い女性と同居していたという。
近隣の60代女性が内情を明かした。

〈吉原・老舗ソープ嬢殺人事件〉「店ではお客にハグしてキスするイチャラブ的サービスを徹底していた」。元風俗嬢講習師は「風俗のサービスは感情にも訴えかけるので男性が勘違いすることも。それを“色恋営業の成れの果てだ”と片付けられると悔しいし、悲しい」_4 — 谷本容疑者が住んでいたアパート（撮影／集英社オンライン）

「引っ越してきたのは1年前くらいでした。大家さんから聞いた話ですと契約者はOさんという女性で谷本さんではありません。Oさんは20代半ばくらいで黒髪のショートカット。いつもキャップを被っててラフなボーイッシュな感じの子でした。
アパートの間取りは3.5畳と5.5畳の2Kで家賃は6万円ほど。二人で暮らしていたようです。年齢差はあるものの仲のよいカップルのようにも見えましたが、Oさんと少し話をする機会があってその時に聞いた話ですと、谷本さんとは男女の仲ではなくただの同居人だと言っていました。二人ともいつもパーカーやジーンズやジャージなどのラフな服装をしていましたね」

谷本容疑者は同居女性のいるアパートで犯行を行い、さらにその後も素知らぬ顔で生活をしていたことになる。別の近隣住民の50代女性は事件の一報を受けて驚いたという。

「谷本さんは普段パーカーを着ていることが多く、フードを被ってそそくさと出かけていました。何の仕事をしていたかはわかりませんが、17時とか18時頃の決まった時間に帰ってきていたので、何かしら仕事はしていたのだと思います。
実は谷本さんが逮捕されたとこんがらがってしまって。谷本さんと同居している女性はずっと誰かに嫌がらせを受けていて、それをよく警察に通報していました。谷本さんと女性2人が深刻そうな顔で警察官に相談しているのを見かけていたので、最初は谷本さんが何らかの事件に巻き込まれた被害者だと思ってしまったんです」

犯行後も悪質なイタズラを受けた被害者として警察に通報

2人が引っ越してきてからというもの、定期的に洗濯物を盗まれたり、給湯器が壊されたりといった嫌がらせが続き、その度に警察を呼んでいたという。
アパートの大家の親族が語る。

「給湯器のホースを切られたり、光ケーブルを切られたり、そりゃもう色々立て続けに起こっていたみたいです。一向になくならない嫌がらせに対して、谷本さんが自身で監視カメラを取り付けたんです。そうすると今度は監視カメラに黒いスプレーを吹き付けられて潰されたりしてね。近隣の人もみんな心配していました。アパートを管理してる親族から聞いた話ですが、警察が動くなどした結果、谷本さんの自作自演だとわかったそうです」

部屋の前についた防犯カメラ。レンズはスプレーで目隠しされていた（撮影／集英社オンライン）

睡眠薬入りのジュースを飲ませた女性に性的暴行を加え、その犯行動画をもって脅してさらなる行為を迫っていた谷本容疑者は、一方で自作自演で自身を悪質なイタズラの被害者として訴えていた。その胸中は知る由もないが、今年の4月初めに谷本容疑者は女性にわいせつな行為をしたとして逮捕された。
前出の近隣の60代女性がその時の様子についてこう語った。

「明らかに刑事っぽいスーツを着た男の人達がアパートを訪れ、谷本さんは連れて行かれていました。その後は一度も見かけていませんね。同居女性のＯさんは『ストーカー被害があったので引っ越す事にしました』と言ってアパートを出て行きました」

元ボクサー芸人は被害女性たちに一生消えない傷を負わしたことを忘れてはならない。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。

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取材・文／集英社オンライン編集部ニュース班