3月14日午前中に走行中のバスの車内で面識のない20代女性の体を触ったとして、警視庁武蔵野署は強制わいせつの疑いで水墨画講師、劉偉(りゅうい)容疑者(59)を逮捕したと、4月19日に発表した。
〈バス車内わいせつ行為〉「手相みるよ」と近づき服の中に手を入れ胸まで…逮捕された水墨画講師(59)の妻は日本人、父は中国の政治家⁉ 被害者は声もだせない程の“恐怖の20分”
「このバスは三鷹行きですか?」ひばりが丘駅前のバス停で面識のない20代の女性に話しかけた男は、その後、バスの車内でわいせつ行為をおこなったとして警視庁に逮捕された。男は日本を愛し、多くの生徒から尊敬される水墨画の講師だった…。
「血行の目を見るよ」などと腕や首、脚などを触った

逮捕された劉容疑者
「3月14日、劉容疑者は乗車前からバス停で被害女性にバスの行先を聞き、接触。バスに乗り込んだ後には被害女性の隣の席に座り『手相を見るよ』と女性の手を触りだした。
不運にも女性はバスの一番後ろの窓側の席に座ったため逃げ場がなく、その後も劉容疑者は『血行の目を見るよ』などと腕や首、足などを触った後、服の中にも手を入れ、胸も触るなどのわいせつ行為をしたとみられている」(社会部記者)
バスで同席したのは約20分、車内には他の乗客もいたが、被害女性は恥ずかしさのあまり「声がだせなかった」と話しているという。
犯行後、劉容疑者はバスを降り、10時30分からおこなわれる武蔵野市内の高齢者総合センターでのカルチャー教室に水墨画講師として出席している。
白昼に堂々と犯行をおこなったとみられる劉容疑者は中国広西省出身、東京都清瀬市内に住居を構え、家庭ももっていたという。
教え子は“人格者”だと証言するが…
近隣住民によると「周囲とトラブルもなく優しそうな中年男性」といった印象だったらしい。
カルチャー教室のHPによると劉容疑者の講座受講者の多くは高齢者だった。慣れ親しんだ講師の逮捕報道に、ある年配の受講者はひどく動揺していた
「とてもいい先生でしたよ。元気でほがらかな性格で、生徒も常に20人以上いてみんなから慕われてました。奥さんが日本人だからか、日本語は違和感ないくらいに上手でしたよ。本当に真面目で、水墨画しか頭にない人だから『他のことでもやったら?』と言ったらかたくなに『水墨しかやらない』と答えるような水墨画一筋の方です。
中国の大学でも水墨画を勉強してたそうで、そこで同級生だった方が今の奥さんで日本人の方だと聞いてます。私は先生のところに17年も通っていたんですけど、楽しかったから通えたんです。『中国帰ったら日本の回し者と言われた』と冗談で言ったりする面白い方でした。中国でもそんなこと言われるくらい日本に寄り添ってた先生です。
育ちもよくて父親は中国の方で、国もかかわる盛大な葬儀をした有名な政治家さんだとも話していた。私は何かの間違いだと信じたい」(17年通った女性受講者)

劉偉容疑者が描いた水墨画
仮に受講者の言葉の通りの“人格者”であるなら、日本人の妻をもち長年日本に住み、日本語も堪能だった劉容疑者が、なぜ乗りなれたバスの路線を被害女性に尋ねたのかは大きな“謎”である。
犯行後、被害女性は三鷹駅で下車すると最寄りの交番に駆け込んだという。
「警察は車内のカメラや周辺の防犯カメラなどの映像から劉容疑者を特定し逮捕にいたった。また、同様の被害相談が他にも寄せられており、関連を調査している」
劉容疑者は調べに対し、容疑を否認しているという。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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