遅れた処分に党内ではあきれた声が

「今回の発言は申し開きができない。もっと慎重に、丁寧に対応すべきだった。私から、もう、こういうことがないようにと注意する」

記者会見で立憲の岡田克也幹事長はそう発言し、小西氏に対して幹事長注意の措置をとること、小西氏が党の参院政審会長を辞任したことを発表した。
統一地方選の真っただ中、地元で活動を続ける立憲の前議員は、ニュースを聞き、あきれてこう言う。

「処分は当然だけど、遅いよね。もう統一地方選の前半戦は9日に終わっちゃったよ。執行部は地方のことなんて、見ていないんだろうね」

“サル”発言の小西洋之氏への後手後手対応と遅すぎた処分に立憲前議員が「なぜ気づかないんでしょうか…」と呆然。注目の“コニタン”地元・千葉5区の補選にも暗雲が_1
昨年7月、街頭演説中の小西氏(本人Facebookより)
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全国紙政治部記者が、処分に至るまでの経緯を解説する。

「小西氏は憲法審査会の毎週開催を『憲法のことなんか考えないサルがやること』と発言しただけでなく、発言を報じたメディアの過去の報道内容を持ち出して『放送法違反で告発できる』と、圧力ともとれるツイートもしました。

それでも、小西氏が所属する参院の立憲議員や党内の左派は、小西氏を『護憲の防波堤』としてかばいました。もともと国民民主党から移ってきた泉代表は、党内基盤も弱く、左派の意向を無下にしづらかったこともあり、処分が後手後手にまわりました」

サル騒動への対処がうやむやなまま突入した、統一地方選の前半戦。立憲は、旧民主系が強い北海道の知事選で、推薦していた元衆院議員の候補が、現職の鈴木直道氏に50ポイント以上の差をつけられて大敗するなど、厳しい結果に終わった。