出勤する警察官もヘルメット未着用

まずは3月27日午前7時に撮影した写真を見てもらいたい。ノーヘルで颯爽と自転車で走っていくスーツ姿の男性が出てきたのは、中央区にある警察官の家族寮だ。

「お巡りさん、ノーヘルですよ!」自転車ヘルメット着用義務化直前に警察寮で張り込みしたら、着用率はわずか1割! 条例違反運転する警官も_1
朝7時、警察寮からでてきたスーツ姿の警察官とみられるノーヘルの男性
すべての画像を見る

4月1日からのヘルメット着用の努力義務化に先立って、警視庁は3月22日から都民の模範となるよう、すべての交番勤務の警察官が業務で自転車に乗る際にはヘルメットの着用を行うと発表したばかり。
業務外とはいえ、警察官たるものヘルメットを着用してしかるべきかと思っていたが、この時点では警察官の中でも足並みは揃ってない様子だ。全国紙記者が語る。

「これまで自転車のヘルメット着用は13歳未満への努力義務でしたが、4月1日からすべての自転車利用者が努力義務の対象になります。警視庁は自転車のヘルメット着用をこれまで散々呼びかけ、多くのメディアがとりあげています。
その駆け込み需要で、自転車店では軒並みヘルメットが品薄状態。在庫の状況が落ち着いてから購入しようと思っている人も多いと聞いています」

「お巡りさん、ノーヘルですよ!」自転車ヘルメット着用義務化直前に警察寮で張り込みしたら、着用率はわずか1割! 条例違反運転する警官も_2

警視庁のホームページでは平成30年から令和4年までの東京都内における自転車乗用中死者の損傷部位の割合について、約7割が頭部であることや、ヘルメット着用時に比べて着用していないと致死率は約2.3倍になることを公表している。いかに頭部を守ることが重要かを周知させたいという意図があるのだろう。