喫茶店は「これまで通り、いつも通り」が大事

タバコへの風当たりが強まっている昨今、「喫煙OK」に関する取材にNGを出す店は少なくない。

そんななか話をしてくれたのが、東京・五反田の老舗「カフェ ビアンコ」店主の平山あきひさん。1988年の創業当初から現在まで全席喫煙可。タバコへのこだわりがあるのだろうか。

「吸えるんですか?」タバコOKの喫茶店に毎日問い合わせ、一服がてら1日に複数回来店も…店主たちに聞く“全席喫煙可”を続ける理由【改正健康増進法から3年】_1
「カフェ ビアンコ」の平山あきひさん
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「この店を始めたのは私の母親なんです。3年ほど前に天寿を全うしましたが、かなりのヘビースモーカーでした。でも、店を受け継いだ私も他のスタッフもタバコを吸わないんですよ。

個人的に喫煙にこだわったというわけではありません。それより、お客さんにはこれまで通り、いつも通りくつろいでほしい、という気持ちが強かった。喫茶店って、変わらないのが大切だと思うんです。

禁煙の法律が施行されることになった段階で、複雑な法律を理解するため、仕入れ先のコーヒー店の方や同業の喫茶店経営者らに話を聞いて、喫煙の許可を得た次第です」(平山さん)

店では、自家製の辛口カレーライスや鶏のから揚げといったランチメニューも先代と同じレシピで変わらない味を提供し続けている。喫煙についても同じくこれまで通り、というわけだ。

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