山本容疑者は昨年12月から女性宅に転がり込み、母子との同居を開始。調べによると2月22日午前9時ごろから、1階の居間で男児の右太ももを何度も蹴り、大けがを負わせた疑い。男児が意識を失っているのに気づいた女性が119番通報した。
同署によると山本容疑者は「男児が母親の財布からお金を盗んで注意したが反省しなかったので、頭に血が上って何度も蹴った」と容疑を認めており、計4回蹴った詳細を「1回目で両膝立ちになり、2回目で冷蔵庫に顔をぶつけ、3回目で尻もちをつき、4回目で床に倒れ込んで意識を失った」と供述しているという。また、男児に対して1月下旬から叩いたり蹴ったりを繰り返していたといい、同署は虐待が日常化していたとみて調べを進めている。
山本容疑者は長野県出身で、小・中学校時代からアルペンスキーの選手として活躍していた。実家で暮らす父によれば、山本容疑者は地元で結婚して小学校1年生の子供をもうけたが、離婚して昨年12月に「仕事の関係で横浜に行く」と実家を出てから連絡がなかったという。
父親が集英社オンラインの電話取材に答えた。
〈あきる野・5歳児意識不明〉「ごめんなさい」男児は夜中に玄関前で泣き叫び…逮捕された山本伯画容疑者(40)はアルペンスキーで活躍・バツイチ子持ち。父親は「横浜で市場の仕事をしていると思っていた」
幼な子への虐待事件が止まらない。警視庁福生署は2月24日、同居する交際女性(30代)の長男(5)を蹴ってけがを負わせたとして東京都あきる野市の職業不詳、山本伯画容疑者(40)を傷害容疑で逮捕したと発表した。男児は蹴られた際に床に頭を打ちつけるなどして意識不明の重体だという。一部では男児は“脳死状態”だと報道されている。
父親は「12月に仕事の関係で実家を出て行った」

「私も、今テレビで見て名前を見て、ひょっとしたらと思っていました。今、私の妻に連絡して警察にむかってもらっています。息子は前の妻と離婚して今はてっきり横浜にいるものだと思っていました。あきる野にいるとは知らなかった…」(山本容疑者の父親)
父親によると山本容疑者は、私立高校を卒業後、都内で柔道整復師を育成する専門学校に進学した後は地元の市場で働いていたという。
「てっきり市場で働いていると思っていました。暴力だなんて信じられない。前妻との離婚の理由も暴力とか、そういうのではないと聞いている。新しいパートナーがいたことも聞かされていなかった」
夜中に玄関に出され「ごめんなさい」と懇願した5歳児
息子がしでかしたであろう事件を知らされ、父は終始狼狽していた。
一方、山本容疑者と同居するようになった女性はどんな暮らしぶりだったのだろう。登記簿謄本によれば、住宅は1995年に新築された木造二階建てで、2012年に親族とみられる男性に所有権が移っている。
近所に住む50代の女性がこう語る。
「家はリフォームされて、お子さんが産まれたときはご夫婦で近所にご挨拶に回られていましたし、親子3人でとても仲良さそうでした。お母さんは男の子をとても可愛がっていて、雑に扱っているところは見たことないです。動物にも優しく医療関係のお仕事をされていて、とてもマジメなかた」
庭先のウッドデッキではバーベキューがおこなわれ、家族の笑い声が聞こえていたという。
しかし「昨年10月ぐらいからは男児の父親の姿を見かけなくなった」と前出の女性が証言する。

山本伯画容疑者(TBSより)
「10月ごろに別居されたと聞いています。(山本容疑者を)見かけるようになったのは今年になってからです。中肉中背の茶髪の短髪で不潔感とかもないけど、いつも昼間に玄関先でタバコを吸っていたので、仕事はしていないのかなと思っていました。お子さんともよく外で自転車で遊んでいて、声をかけながら見守っていたので、悪い印象は受けませんでした。
ただ1月の上旬、真夜中の午前0時頃に外から泣き声が聞こえてきたので様子を見たら、男の子が外に出されてたんです。泣きながら『ごめんなさい』と叫んでいました。お子さんは悪いことをするような子ではなかった。『財布から金を盗った』と山本容疑者は言っているようですが、1人でどこかに買い物に行く様子もなかったし、出かけるときはいつもお母さんと一緒でお金を必要としていなかったと思います」
近隣では「男の子が山本容疑者に『静かにするから』と許しを請うようなことを言っていた」という証言もある
虐待した山本容疑者と母親は、オンラインゲームを通じて出会ってしまった。母親のYouTubeには多数のゲーム実況をする様子が残されていた。

山本容疑者が男児や母親と住んでいた自宅
大の大人、それも元スキー選手の強靭な足腰で蹴られた5歳児はたまったものではない。1日も早い回復を望むことしかできない。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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