自身もVRで彼女を見つけた

「重視されるのはルックスよりも……」「カップル成立は75%?」最先端のVRマッチングアプリ、『Memoria』。メタバース空間だからこその内面重視の出会いに期待はできるか_1
左から、代表取締役の佐藤航智さんと取締役の設楽広太さん
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昨年11月にβ版がリリースされた、『Memoria』(メモリア)という恋愛に特化したVRマッチングアプリがある。参加者はメタバース(仮想空間)内でアバターを使って会話をし、理想的な相手を見つける、というサービスだ。実際に数多くの“VRカップル”が誕生しているという。今回、運営会社の代表取締役・佐藤航智さんに話を伺った。

――『Memoria』はどんなサービス?

『Memoria』は「メタバース空間の中で恋人を探す」アプリです。昨年11月にβ版をリリースして、今年の3月1日に正式版をリリースします。

β版ではVRヘッドセットが必要なんですが、正式リリース版からはデスクトップPCだけでも利用できるようになります。

――どのようなきっかけでサービスを立ち上げたのでしょうか?

そもそものきっかけは、僕自身が『VRChat』という世界で1番有名な“ソーシャルVR(※)”を利用する中で彼女が出来たからなんです。

『VRChat』にはマッチング機能はないんですが、現実世界と同じように様々なイベントがあり、色々な人に出会うことができます。僕の知人が『VRChat』内で開催したイベントで今の彼女に出会い、最初はメタバース内で仲良くなり、リアルで会って恋人になりました。

※ 3DCGで構成された空間(VR空間)上で、アバターを介してコミュニケーションを取るソーシャル・ネットワーキングサービス・メタバースを表す総称

――そういう出会い方もあるのですね。メタバースで恋人ができることは、珍しいケースなのですか?

実は「メタバースでの出会いが恋愛に発展する」というケースは多くて。VR界隈の有名なYouTuber「バーチャル美少女ねむ/Nem」さんが、著書の中で「ソーシャルVR利用者の40%の人が恋に落ちた経験があり、31%の人が実際に恋人を作った経験がある」というデータを載せているんですね。

そういう現状や自分の実体験から、「VRでの恋愛、めっちゃ素敵じゃん」と感じて。昨年の5月に、『VRCお見合い会』というイベントを試しに開催してみたんです。すると、僕たちの予想よりも参加応募者が多くて。
何度か継続して開催していくと、ユーザーさんの満足度も高く、実際にカップルが生まれたケースがいくつもあったり、そのままご婚約されたカップルもいます。

「VR×恋愛」の需要の高さを改めて発見できたので、その検証を元に、『VRChat』ではない自前のアプリ開発をしようと考え、『Memoria』を立ち上げました。