世の中には不倫をテーマにした作品が数多く存在する。マンガMeeで連載中の『サレタガワのブルー』(セモトちか)も、その1つだ。この作品が特に人気を集めている大きな理由として、“とにかくリアル”であることが挙げられる。

タイトルの“サレタガワ”という言葉では表現しきれないほどブルーな感情を表す描写は、まるで自身が不倫を“サレタ”かのように錯覚するリアルっぷりで、“不倫したくなくなるマンガ”というキャッチコピーにも頷ける作品だ。

今回は、読者として連載当初から読み続けている筆者が思う『サレブル』の魅力について紹介したい。

『サレタガワのブルー』はこんなストーリー

マンガ『サレタガワのブルー』が描く“不倫のリアル”から目が離せない理由_a

同作の主人公は、在宅ワークでグラフィックデザイナーの仕事をこなしながら、家事全般をするイケメンで愛妻家のハイスペックな夫・暢(のぶる)。幸せに満ち溢れた新婚生活になんの疑いも持っていない暢だったが、妻・藍子の深夜残業や休日出勤など、不自然な行動が多いことに徐々に疑問を抱くようになる。

疑問が少しずつ確信へ変わる中、暢はついに藍子が男性とラブホテルに入るところを目撃してしまい、さらに、その不倫相手が子持ちの既婚者である会社の上司・和正であることも発覚。そして、同じく浮気に気づいた、ワンオペ育児中の専業主婦である和正の妻・梢と“サレタガワ”同士でタッグを組み、離婚へ向けて戦っていく。“サレタガワ”の悲しみや憤り、そしてかつて愛した人と対峙するリアルさを描いた、ドロ沼系人間ドラマだ。