持っているだけでテンションが上がるモノは、それだけで価値がある。
「かっこいい」というただそれだけで、その日の気分が上がるものです。
それが、自分のメインで使っている仕事道具だったら最高であることは言うまでもないですよね。僕にとって Apple製品とはそういう存在です。
初めてApple製品を手に取ったのは大学3年生の時。ヤフオクで型落ちのMacBook Airを5万円で競り落として使い始めました。当時はPCというとWindowsの方が主流でしたが、なんとなくスタイリッシュだからという理由で購入したのを覚えています。
初めて使った時は操作が難しくて苦労しました。そもそもトラックパッドがこんなに自由に使えるPCを使ったことがない。2本指で右にスワイプすると次に進み、左にスワイプすると戻る。ほかにも3本指スワイプで、立ち上げているアプリを移動できる。この操作に慣れるのにかなり時間がかかります。
しかし、一度慣れてしまえばもう手放せない存在に。使えば使うほどユーザーのことを考えて作られているのがわかってきます。アプリ間の移動はスムーズかつ気持ちの良いアニメーション。フォントは綺麗で滑らか。目に入る全ての情報が今まで使ってきたどのPCよりも気持ちが良いのです。
MacBookに感動してから約10年。今ではPCだけでなくスマートフォンやタブレットまでApple製品で揃えるようになりました。Apple製品は相互の連携が非常に優れているのも特徴の1つ。AirDropという写真や動画が一瞬でデバイス間を移動できる機能は素晴らしい。またスマホのデータ移行の時には、iCloudさえ入れておけばすぐに転送できます。
僕自身、YouTubeのサムネイルはPCで作るものの、実際にサムネイルを目にするユーザーはスマートフォンを使っていることが多い。なので、サクサクとスマートフォンに転送して実際の見え方を確認できるのはとても心強いです。

MacBook、エルゴヒューマンチェア、一枚板のデスク…ガジェットYouTuber・高澤けーすけの人生を変えた「仕事道具」たち
YouTube総再生回数2700万回を超える人気ガジェットYouTuber・高澤けーすけ氏は、普段どのようなアイテムに囲まれて、仕事効率を最大化しているのか。厳選した珠玉のモノたちを、『デジタルライフ・モノワーカー モノ選びで劇的に豊かになる仕事術』(株式会社KADOKAWA)から一部抜粋・再構成してお届けする。
デジタルライフ・モノワーカー #3
自分のモチベを上げてくれる最高の相棒「Apple製品」

僕がApple製品を使っている理由はもう1つあります。それは、日本では多くの人がApple製品を使っているということ。
2021年のデータで、日本におけるスマートフォンのOSシェア率を見ると iOS(iPhone)が7割近くを占めているそうです。シェア率が高いのが大事なポイント。
例えば僕のようなインフルエンサーの場合、視聴者がiPhoneを使って映像を観ることが多いのであれば、作る映像もiPhoneに最適化した方が良い。いくら自分の視聴環境でベストな映像が作れたとしても、それを観てくれる人の環境でパフォーマンスが出せてなければ意味がない。
同じ話はどんな仕事にも言えると思います。広告の仕事をしている人なら、自分の広告がどんな形で見えているのかを一番適した形で見るために必要だし、WEB制作者ならテストサイトの確認で必要になります。一般の人にも広く浸透しているデバイスを、自分自身で使い込むことによって、何げないニーズを見つけたり、ささやかな発見ができるかもしれません。
常に一般の方と同じ感覚を保つためにも、なくてはならないデバイスなのです。
身体に合わせて調整できる「エルゴヒューマン Basic」
みなさんが仕事をしている中で一番使っているモノは何でしょう?
ちょっと前に友人から同じ質問をされた時に意気揚々と「パソコン!」と答えてしまったのですが、どう考えてもデスクや椅子の方が、使用頻度が高いことに最近気がつきました。案外見逃しがち、かつ、軽視しがちなモノではないでしょうか。
数年前までは会社のデスクで仕事をしていた人も、今はリモートワークが主流の時代。在宅で作業をするようになり、身体に異変が出てから自宅の作業環境を見直したという人も少なくないはずです。
まず買ったのが本格的なオフィスチェア。調べてみると高いのなんの……本格的なものは10〜20万円が相場で、手を出すのを躊躇したのを覚えています。
ですが、これを変えないと作業が続けられないくらい僕の腰は悲鳴をあげていました。
しっかり選びたいと思い、東京・浅草橋にあるオフィスチェアの専門店「ワーカホリック」にて数十脚あるチェアを1つずつ試座して決めたのが「エルゴヒューマン Basic(ベーシック)」。全て座った中で、最も自分の身体と相性が良かったので、その場で即決しました。

座り心地のポイントは、腰の部分のランバーサポートというパーツ。人間にとって最も自然で負担のかかりにくい姿勢は、背骨がゆるくS字を描く状態です。
一般的なオフィスチェアには、できる限りその姿勢に近づけられるように、腰の部分を押してくれるランバーサポートがついています。
ランバーサポートの部分は一般に、背中のパーツと一体化しているのですが、エルゴヒューマンはその部分が独立していて、より腰の部分を強く支えてくれます。
また、背中のパーツや頭のパーツ、座面や腕置きの部分など全てのパーツが独立して調整できるので、人それぞれの体型に合わせたオフィスチェアを作ることができます。
これだけ自分の身体に合わせて細かく調整できるオフィスチェアはなかなかありません。それでいて値段が10万円を切る価格で、他と比べても比較的安い方。
ここまで聞いたら買うしかないでしょう! と思い切って買ったのを覚えています。当時ネットで調べた際は、少し壊れやすいとレビュー欄に一意見として掲載されていました。でもそんな感じも全くないです。購入してから2年以上、毎日座っていますが、壊れるどころか調子の悪いところすらありません。もはや完璧。
栃の木を使用した「一枚板のデスク」
そして最高のチェアを揃えたら最高のデスクを揃えたくなり、去年、念願の一枚板デスクを完成させてしまいました。
デスクは吉祥寺の「勝俣木材」というお店で木材を選び、自らの手でやすりがけし、オイルを塗って仕上げた一点もの。一枚板と言うと杉板などがパッと思い浮かぶかもしれません。
僕が選んだのは栃の木。小学生の国語の教科書にも載っている「モチモチの木」のモチーフとなった木です。
その絶妙な色合いと、断面のブルーステイン(ところどころ青黒くなっている部分) などが僕の心の琴線に触れ、購入を決意しました。
少しでも安く抑えたい気持ちから、やすりがけやオイル仕上げを自分でやろうと思ったのですが、かえって正解だったかも。

手触りや光沢感も含めて自分で細かく調整ができたことによって、より自分好みの一枚板に仕上がっていると思います。
あとは自動昇降できるデスクの脚をつけたら完成! 座り疲れた時には立って作業ができて、見た目だけでなく機能面にもこだわったデスクができあがりました。
このデスクやチェアはもちろん今でも毎日愛用しています。しっかりと悩んで購入したモノだから愛着が湧き、仕事中も自分を支えてくれている感覚があります。毎日、朝起きた時に仕事を始めるのが辛くても、デスクに向かえるのは大好きなモノだからこそ。
毎日使うモノと言うと、ついつい目の前のモノだけに目がいきがちです。ぜひもっと視野を広げて、自分を支えてくれているモノを見つめてあげてください。
なかなか投資する勇気が出ないこともありますが、真に投資すべきモノは、いつも使うモノにあります。
文/高澤けーすけ
写真提供/株式会社KADOKAWA
『デジタルライフ・モノワーカー モノ選びで劇的に豊かになる仕事術』
高澤けーすけ
2022年9月2日
1,540円(税込)
四六判/232ページ
978-4-04-605639-9
さあ、人生が変わる最高の「仕事道具」を手に入れよう!
本書は、リモートワークが一般的に普及し、フリーランス人口も増加する中で、在宅環境、仕事道具を見直すことができる一冊です。
著者は、ベンチャー・IT大手・フリーランスを経験しているガジェットYouTuberの高澤けーすけ氏で、「仕事×モノ選び」のプロフェッショナルです。
本書では、「モノ選びで劇的に豊かになる仕事術」「こだわりの家具・家電によるワークスペースの構築方法」「最高の仕事道具(相棒)との出会い方」「ガジェットを活用した効率化ノウハウ」など、モノ選びでいかに仕事が豊かになるかを語り尽くしています。
さらに、著者が厳選したおすすめの仕事アイテムも写真付きで紹介しています。
自分のモチベを上げてくれる最高の相棒「Apple製品」
大容量データを即座に転送できる「SanDisk SSD」
毎日をリセットしてくれるコーヒーメーカー「Balmuda The Brew」
最強効率化を実現するマウス「MX Ergo」
iPhoneもMacも、充電器はこれ1つ「CIO Lilnob」
香りで集中のスイッチを入れる「Aesop Hwyl」
モノ選びで「仕事」と「人生」が劇的に変わる一冊です。
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