スタンド、自撮りライト、充電ケーブル… 使えて驚く100均スマホグッズ

100円あれば何でも買える––とまでは言えませんが、「100円均一ショップ」（以下、100円ショップ）に行けば大抵のものは手に入ります。中には300円の商品とか、結構ありますけどね。

例えば、スマートフォン向けのアクセサリなんかも、さまざまなものが販売されているんです。ちょっとしたスマホ用スタンドやホルダーを買うなら、ECショップや家電量販店で数千円するアクセサリを購入するよりよっぽど安価に入手できます。そして、安かろう悪かろうではなく、実は意外と使い勝手の良いアイテムもあったりするのが面白い。

そこで今回は、100円ショップの代表格である「ダイソー」「キャンドゥ」「セリア」の店舗を実際に周り、大量のスマホ周辺機器を購入してみました。ここではその中から使ってみて特に印象的だった8つの製品をピックアップして紹介したいと思います。

ちなみに「100円均一」と言いながらも、ガジェット関係は500円や1000円を超えるような高額商品が売られていることも多いです。しかし、今回はこうした商品は候補から外しました。110円～330円で購入できるものに限定しています。

1つ目は、ダイソーで220円（税込、以下同）で販売されていた「首かけスマホホルダー」です。その名の通り、首にかけた状態で、スマートフォンを固定して使います。料理をしたり、文字や絵を描いたりしている手元の様子を動画に撮るのに最適です。

スマートフォンを固定する部分は、バネ式になっており、ぐっと引っ張って広げて、端末を挟み込みます。角度はネジを緩めると調整可能です。首にかける部分は、円ではなく背中側が途切れているので、簡単に脱着できます。

ちなみに設置位置はかなり近いので、首にかけたまま画面を観るのはちょっと厳しい印象。レシピ動画を見ながら料理をする、といった用途にはあまりおすすめしません。あくまでも撮影用として使うのがベターでしょう。

2つ目は、ダイソーで110円で購入した「折りたたみ式スマホスタンド」です。ヒンジ部で角度を調整するシンプルな作りながら、使い勝手はかなり良好。コンパクトに折り畳めば、カバンに入れて携行するのも容易です。

同製品のポイントは、角度調整の範囲が柔軟に行えることと、縦置きでも充電端子を活用できることです。充電しながら縦向きでビデオ通話やライブ配信をしたい人なら重宝するはず。

3つ目は、ダイソーで220円で販売していた「スマートフォンスタンド」です。巨大なクリップからアームが伸びていて、先端にスマートフォンを固定するホルダーが備わっています。

数センチメートルの厚みの板であれば、しっかり挟み込んで固定できます。ベッドのヘッドボードのような固定できる板状のものがあれば、スマートフォンを設置できるでしょう。寝ながら動画を観るなら最高です。

ただし、アーム部の調整にはコツと力が要るので、ヘッドボード側を傷めないためにも、固定するより先にアーム部の形を整えておくことを勧めます。

スマートフォンを固定する側のホルダーも洗濯バサミのような構造になっているので、握るだけで簡単に脱着できます。

使い方を工夫すれば、ゲームをしながらスマートフォンでボイスチャットをしたいときなどにも活躍するでしょうし、キッチンでレシピ動画を観るのにも使えるかもしれません。

4つ目は、キャンドゥで110円で購入した「横向きゲーム用コントローラースタンド」です。スマートフォンを挟み込むだけで、家庭用ゲーム機のコントローラーのように、がっしりと握れるグリップになります。

グリップができるだけで、ゲームをするときの安定感が全然違います。また、動画を観るときなどにも、グッと握れるのは意外と良いかもと思いました。

5つ目は、キャンドゥで110円で購入した「スマートフォン拡大鏡」です。画面を約2倍のサイズに拡大できます。

筆者が自分で使うかどうかと問われると微妙ですが、小型のスマートフォンを使っている人や老眼が進んで画面が見にくくて困っている人にはおすすめできます。ただ、フィルム越しに画面を見ることになるので、画質はどうしても少し濁ってしまうことに注意しましょう。

また実際に使ってみると、設置の手順が少々煩雑でした。使うたびに毎回組み立てるのは面倒かもしれないので、決まった場所に置いておくような使い方がベターでしょう。

6つ目は、キャンドゥで330円で購入した「スマートフォン用リングライト」です。クリップ式になっていて、スマートフォンの上部を挟んで固定します。

電源には単四形乾電池を2本使いますが、同梱はされていないので別途準備しなくてはなりません。側面上部にあるスイッチを押すと、3段階で明るさ調整が可能です。

明るさ最大で自撮りするとやや不自然な印象だったので、1～2段階目で使うのが良いようです。

8つ目はセリアで110円で購入した「壁面に固定できるスマホホルダー」です。冷蔵庫などの壁にペタッと固定して使えます。

使い方は簡単で、裏面の保護フィルムを剥がしてペタッと貼り付けるだけ。筆者は冷蔵庫の壁面に貼り付けて使ってみましたが、吸着力はバッチリでした。

「はがし跡が残りづらい」とパッケージに書かれているように、設置時に貼り間違えても、剥がして貼り直しするのは簡単でした。ただし、筆者は長期間使用したわけではないので、長らく使った場合に跡がどうなるかはわかりません。注意しながら、自己責任にて使うようお願いします。

最後はセリアで購入した「充電専用ケーブル スプリングタイプ」です。認証の都合もあって、たとえばiPhoneで使えるLightningケーブルは100円ショップでも数百円～1000円越えのような高額な製品がほとんどなのですが、同製品はまさかの110円でした。

ケーブルは充電専用で、端子部分の金属も片面にしかありません。そのためファイルなどのデータ転送には非対応ですし、「UPSIDE」と書かれた面をディスプレイ側にして接続しないと充電もされません。

2.1A対応で、長さは50cm。ケーブルの根本部分にバネを巻き付けることで耐久性を上げています。

デザイン面は問題ありませんが、今回は長期間使用したわけではないので、品質面は正直わかりません。おそらくMiF認証（Appleによる互換性の保証）は取得していないと思いますし、バッテリー周りは火災や爆発に繋がる恐れがあり危険なので、激安ケーブルを日常的に長期的に使うのはちょっと、いや、かなり心配……。筆者としては、日常的な充電に使うならば、デバイスのためにも、安全のためにも、純正ケーブルか認証のあるケーブルを使うことを勧めます。

でも、うっかり充電ケーブルを忘れたタイミングや、緊急事態に備えて一本カバンに忍ばせておくくらいの用途なら、このようなケーブルでも十分かもしれません。色々差し置いても、110円で買えるiPhoneの充電ケーブルというのは貴重です。こちらも自己責任で使うようにしてください。

本稿で紹介した製品は、リサーチ時にあった店舗で購入したものであり、店舗によっては現在は取り扱っていない可能性もあります。

また、ダイソーの独自ブランド製品は別として、キャンドゥやセリアで取り扱われている製品には重複するものも多く存在します。本稿で紹介した購入先以外でも同じ製品が販売されていることもありますので、ぜひ自分の足で近所の100円ショップに出向いてみてください。びっくりするような掘り出し物との出会いがあるかもしれませんよ。


文・写真／井上晃