中高年層の男性よりも若い女性のほうが口が臭い⁉

口臭には大きくわけると、歯周病や虫歯、鼻炎などが原因の「病的口臭」と、健康な人なら誰しも認められる、起床時や空腹時、飲食や喫煙などによる「生理的口臭」の二つがあります。
「病的口臭」は病気の症状として起こる口臭なので、原因となっている病気を治療すれば治ります。
対して、健康な人も起こりうる「生理的口臭」は唾液の分泌量が減少し、口が渇いた状態になるのが原因です。
口の中の唾液の分泌量が減り、揮発性硫黄化合物などがニオイ物質となり呼気臭として放出されるのです。
口が渇いた状態になるのは、寝ている間に唾液の分泌量が減る起床時や食事をしてない空腹時などですが、その他にストレスがかかった時や緊張時に多いことがわかっています。
唾液の分泌は、自律神経によってコントロールされていますが、ストレスや緊張を感じると
自律神経のバランスが崩れてしまい、唾液の分泌量が減少してしまうのです。

また、2019年に発表された口臭白書において、口臭測定値の基準値をオーバーした人は、男性より女性のほうが2倍以上多かったというデータが出ています。さらに年代別に見ても中高年層の男性より若年層の女性のほうが口臭が強いという驚くべき結果になっています。

これは女性のほうがライフスタイルを通してストレスを感じることが多いからでしょう。妊娠、出産、更年期などによるホルモンのバランスの崩れや、仕事と子育ての両立などストレスによって自律神経が乱れ、口の中も緊張した状態が続くと唾液の分泌量が減り、口の中が渇きやすくなるためです。
そのため、女性は男性より生理的口臭が引き起りやすいと言えるのです。