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10人に1人は胆石持ち!

人間の体のなかではさまざまな場所に「石」が誕生し、悪さをすることがある。そのなかでも割と一般的に知られている石が「胆石」だ。
現在では日本人の10人に1人が胆石持ちという話もあるくらい、大変なじみ深いものである。

胆石のできるしくみはシンプルで、“胆汁”が凝集する、ただこれだけのことだ。
胆汁とは脂肪を分解するために肝臓で作られる紅茶色の液体のことだ。肝臓で生成されたあと、肝臓の下にぶら下がっている“胆のう”という小さな袋のなかに貯蔵される。
そして人が食事を摂った際、胆汁は胆のうから胆管という管を通過し、十二指腸という胃からの食べ物の通り道に排出され、食べ物のなかの脂肪を分解する手助けをしているのだ。

胆汁は胆のうのなかでスタンバイしていることが多いので、胆のう内で石化することが多い。胆石の約78% が胆のうでできるとされている。
そして、胆石は胆のう内でじっとしているぶんには、特に人間に害をおよぼさない。問題は、ふとした拍子に胆のう内から転げ落ちて、「胆管」と呼ばれる、肝臓と十二指腸の間の通路に詰まった場合だ。

「10人に1人が胆石持ち」「激痛の尿管結石」… なぜ人間の体に石ができるのか? 予防医学の提唱の医師に聞いてみた!_1
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この場合は激烈な腹の痛みとともに、発熱をしたり、腹の内部で重篤な感染症が引き起こされる場合がある。胆石によって通路を塞がれることで、感染症は急激に進行し、命を落とすこともある非常に恐ろしい状態だ。
胆石が詰まった場合の特徴的な所見がある。医師が仰向けで腹痛に喘ぐ患者の右の肋骨の下にスッと医師の手のひらを潜り込ませ、深呼吸を指示する。胆のうに炎症が起きていると、患者は深呼吸の際に激痛が走り叫ぶのだ。
これを「マーフィー徴候」と呼ぶ。