JR恵比寿駅から徒歩2分、野村不動産が展開する都市型商業施設「GEMS恵比寿」の最上階にあるのが【蕃 YORONIKU(えびす よろにく)】。南青山の骨董通りにある【よろにく】の2号店として2017年にオープンし、2022年9月現在、食べログの焼肉ジャンルで全国1位に輝いている。
一口に焼肉と言っても、そのスタイルは多種多様だ。
昭和の雰囲気をそのまま残したレトロな店構えで、店内は煙モクモクのこじんまりとした焼肉店。
焼肉とは思えないようなオシャレな雰囲気で、アラカルトではなくコースを主体とし、焼きも店員さんがこなしてくれるデートにぴったりの焼肉店。
焼肉にとらわれずに、多彩な肉料理を織り交ぜてくれる焼肉店。
他にもウニやキャビアといった肉以外の素材をふんだんに使ったり、とにかく多種多様な焼肉店がひしめき合っているのが今の焼肉業界だ。
そんな焼肉業界で食べログ全国1位という評価を受けているよろにくについて、改めてその秘密を探りたい。
食べログ全国1位の焼肉「蕃 YORONIKU」は本当に美味しいのか!?
世に絶賛される焼肉は数あれど、はたしてその真髄は? 年間300食焼肉を食べる、自他ともに認める“肉バカ”が、食べログ・焼肉部門全国1位の焼肉店の魅力を語る。
年間300食焼肉を食べる肉バカ日誌
食べログ全国1位の焼肉とは

繊維に沿った独特のカットで供されるよろにくの薄切りタン
焼肉の新しい流れを作ったよろにく
よろにくと言えばコースが主体。
もちろんアラカルトのメニューもあるので、食べたいメニューを食べたいだけ楽しむのもありだ。しかし、よろにくの神髄はコースにある。
よろにくの登場以前にもコースをメニューに載せる焼肉店は存在した。しかし、そのほとんどがアラカルトで普通に注文できるメニューの前後にキムチや〆のご飯ものなどが付くだけで、アラカルトで注文した場合と大差がない。
しかし、よろにくのコースはそれらとは一線を画した。コースに緩急の流れがあり、同じ味付けの肉が何種類も続くようなことがなく、途中で飽きることが一切ない。
また、コースのメインのインパクトを最高潮に感じられるように、前菜からの流れが組まれている。この計算し尽くされた流れを味わうと、翌日すぐにまたよろにくに行きたくなってしまうほどだ。

イチジクのサーロインで巻きはイチジクの上品な甘さと胡麻ダレのコクが秀逸
コースは1万円以下の比較的飛び込みやすい価格帯から揃えられている。もちろん、値段以上の感動が約束されている。
また、すでに一度でもよろにくで感動を味わった方や記念日等で最高の焼肉を食べたい方には、トリュフすき焼きコース(税込13,900円)をオススメしたい。最近の高級焼肉店ではトリュフを使う焼肉店も増えているが、よろにくほど肉とトリュフがお互いに高め合うようなマリアージュを感じさせてくれるところは他にない。メインのトリュフすき焼きを一度でも食べてしまえば、二度と忘れることのできない最高の体験となるに違いない。
もう一生よろにくの虜だ。

ザブトンを使ったトリュフすき焼きは最後にトリュフを削る
焼ニシュラン三ツ星の実力
実はよろにくには隠れたコースが存在する。
予約サイトOMAKASEを通じてのみ予約可能なスペシャルコースだ。
スペシャルコースには和牛の全ての部位の中で最も繊細で柔らかなヒレを使用したカツサンド等が含まれる。よろにくのヒレカツサンドは、ヒレの繊細さをより感じるために細かく砕かれたパン粉で揚げられ、断面が均一なロゼ色で仕上げられる。ソースには和牛のコプチャンも使われ、コクと甘みを加えてくれる。
まさに究極のカツサンドと言っても過言ではないだろう。

ヒレカツサンドはロゼ色の断面が美しい
また、通い詰めた一部の常連にはさらに至高のコースも存在する。
季節感のとぼしい焼肉に四季折々の旬の食材を加え、見事に和牛との調和を魅せてくれるのがそれだ。
例えば、秋の季節であれば松茸だ。生肉と松茸をあわせた逸品、鱧の代わりにコプチャンを使った松茸の土瓶蒸し、豪快に松茸を挟んで焼くサーロイン等、これ以上の和牛料理が思いつかないほどのレベルのものばかり。この至高のコースを食べるために通い続ける常連もいるだろう。

日本料理の名店にも劣らない松茸の土瓶蒸しは蓋を開けた瞬間に松茸の至福の香りに包まれる
最後になるが、よろにくでは仕入れている和牛も当然素晴らしい。月齢の長い雌の和牛を、専門の目利きが仕入れている。

オーソドックスな焼肉のクオリティももちろん最高
これが食べログ日本一のよろにくだ。
ちなみに年間300食、焼肉を食べる私は、焼ニシュランという名前で年に1度、素晴らしい焼肉店のみに星を付けているが、よろにくは日本に3店しか存在しない三ツ星をとり、焼ニシュラン創設時からこの地位が揺らいだことはない。
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