【11月22日は「いい夫婦の日」】スピード離婚したハリウッド・スターたちの知られざる黒歴史【後編】
ハリウッドには、凡人には想像もつかないスピードで離婚したカップルが数多く存在する。11月22日は「いい夫婦」の日。反面教師にしたい、知られざる10組の離婚劇を紹介する。
【122日間】ブラッドリー・クーパー&ジェニファー・エスポジート

Splash/アフロ
アカデミー作品賞を受賞した『クラッシュ』(2004)の出演をきっかけに、ハリウッドでもオファーが殺到する女優となったテレビドラマ出身のジェニファー。映画関係のイベントやプレミアに招かれることも増えた彼女に、2006年から寄り添うようになったのが、当時はほとんど無名だった俳優のブラッドリーだ。
ゴールデン・グローブ賞授賞式パーティでキスする姿を目撃されたが、交際についてメディアに質問されたジェニファーは「ノーコメント」と答えている。プライバシーを重視する2人は出会については語っていないが、難病セリアック病にかかっていることを公表したジェニファーは、自叙伝で「ある人に出会い、デートに誘われた」とサラリと描写している。
2006年10月に婚約し、ジェニファーがウエディングドレスを探す姿を目撃された直後の12月に南仏で挙式。そして翌年5月にジェニファーが「和解しがたい相違」を理由に離婚申請し、書類には4月5日から別居状態にあったことも記されていた。
何が起こったのかは2人と神のみぞ知るわけだが、『ハングオーバー』(2009)シリーズでブレイクしたブラッドリーが2011年、ラジオ番組で初めて離婚について言及。「何かが起こって、僕らの関係は正しくないとお互いに気づいた。いい経験だった」そうだ。
一方のジェニファーも、自著に「数日のうちに私たちの関係は過去最低になり、1週間以内にそれは終わった」と書いていて、どうやら愛が急速に冷めたよう。
子どももいないし、分与する財産もない夫婦だったので、スッキリと離婚。
「結婚後も友人でいる」なんて綺麗事も言わない点では、実に好感が持てる元夫婦だ。
【128日間】レニー・ゼルヴィガー&ケニー・チェズニー(カントリー歌手)

Gtres/アフロ
俳優ジム・キャリーとの婚約破棄後、ミュージシャンのジャック・ホワイトとの交際を経て、人気女優のレニーが結婚をしたのはカントリー歌手のケニー。出会いは、2005年1月、スマトラ島沖地震被災者救済の寄付を募るNBCの「コンサート・オブ・ホープ」だった。
ケニーのファンだったレニーが、彼にメモを渡すつもりだと知ったエージェントは、ケニーのマネジャーに交渉。放送後に2人が話せるように時間を作ったのだ。かつて、『ザ・エージェント』(1996)でレニーが演じたヒロインの名セリフに触発され、曲を作ったこともあるケニーは彼女に一目惚れ。
当初、交際は秘密だったが、4月下旬に行われたケニーのコンサートで、レニーがステージ上のケニーにマルガリータを渡し、大観衆の前でキスしてカミングアウト。その1週間後に、ケニーが所有するヴァージン諸島の小島で挙式とあいなった。
初めて会ってから5か月で結婚式を挙げ、世界中のファンをびっくりさせたレニ&ケニー。挙式から2週間後に出演したトーク番組でレニーは、夫の親族についても楽しそうに語っていて、幸せの絶頂にいたはず。だから、わずか4か月弱でレニーが結婚無効を申請したときはファンはさらに驚くことになった。
というのも、レニーが離婚理由としたのが、詐欺行為。そのことが明らかになるや、メディアやファンが「夫婦生活が破綻したのは、夫がゲイだったせいではないか?」という、あらぬ疑いをケニーに向けたのだ。
当時2人は沈黙を守ったが、5年後にオプラ・ウィンフリーのインタビューを受けたケニーが、「結婚生活が考えていたのと違ったため、僕がパニックになった」と離婚理由を告白。どうやら恋愛のウキウキ期に勢い余って結婚し、後悔するパターンだったよう。
【163日間】ドリュー・バリモア&トム・グリーン

Everett Collection/アフロ
『チャーリーズ・エンジェル』(2000)で共演中に恋愛関係になった、俳優同士のドリュー(前編に続いてまたまた登場)&トム。誰が見ても意外なカップルだったため、主演とプロデューサーを兼任し重圧を感じたドリューが、ノー天気なトムに癒されたのではと、もっぱらの評判だった。
レッドカーペットやトーク番組で交際にまつわるジョークやおふざけを連発し、お騒がせカップルとしてメディアの注目を集めていた2人。トムがホストを務めたテレビショー『サタデーナイト・ライブ』では、番組の最後に結婚する企画を立てたものの、見事に失敗。
これで破局するかと思われたけど、交際1年半後にゴールイン! ドリューの親友でもあるキャメロン・ディアスやコートニー・ラブ、アダム・サンドラーらが参列した結婚式は、彼女のゴッドチャイルド(名づけ子)であるフランセス・ビーン(コートニー・ラブの娘)がフラワーガールを務めたセレブらしいスタイル。
ドリューの19歳のときの思いつき初婚とは別の結果になると思われたが……。なんと、ベタ惚れと思われたトムが挙式から5か月後に離婚を申請。2人に一体何が起きたの?と誰もが思ったが、離婚理由は無難な「和解しがたい相違」。
実際はもっと複雑な理由があったはず。2018年のインタビューでトムが明かしたのは、「エンタメ界に慣れていなかった上、精巣ガンを体験し、結婚生活自体がストレスになっていた」とのこと。
2人は離婚後、20年近く顔を合わせることも話すこともなかったが、今年ドリューがホストを務めるトーク番組にトムを招待。2人で5か月ほどの結婚生活を振り返り、「尊敬しているし、愛している」と言い合い、スタジオの観客は大喜び。時間が経ったし、わだかまりが解けたってことですね。
【163日間】ソフィア・ブッシュ&チャド・マイケル・マーレー

ZUMA Press/amanaimages
ドラマ『ワン・トゥリー・ヒル』(2003〜2012)撮影中に恋に落ち、放映スタート時にはすでに交際していたソフィア&チャド。番組のファンはドラマとプライベートがシンクロする関係に熱狂し、視聴率アップにもつながった。
ソフィアに夢中のチャドはメディアに対し、「美しくて、知的で、僕をよりよい人間にしてくれる」と絶賛。1年半ほど交際していた2人は、チャドが出演する『蝋人形の館』(2005)撮影のためオーストラリアに滞在していたときに婚約。その11か月後にカリフォルニアで結婚したが、式から5か月後に双方のエージェントが別居を公表。
理由については明らかにされなかったが、『蝋人形の館』撮影中、チャドと共演者パリス・ヒルトンが不適切(!?)な関係になったという噂が浮上。撮影当時、パリスと交際していたニック・カーターがラジオ出演し、「パリスが浮気した報復として、アシュリー・シンプソンと寝た」と発言したのち、パリスのお相手がチャドだと爆弾発言をしたのだ。
浮気騒動の真偽については今でも定かではないが、別居から4か月後に結婚取り消しを申請したソフィアが、「詐欺行為があった」と主張したのだから、信憑性は高い。
しかも離婚が成立した頃にチャドは、『ワン・トゥリー・ヒル』にエキストラ出演していた18歳のケンジー・ダルトンと交際していた。前向きというか、懲りないというか……。
【218日間】ジェニファー・ロペス&クリス・ジャッド(ダンサー)

MAVRIXONLINE.COM/amanaimages
ラッパーのパフ・ダディ(現デディ)との交際でゴシップ欄を賑わせ、銃撃事件に絡んで逮捕までされてしまったジェニファー。台風のようなロマンスに疲れ果てた彼女を癒してくれたのが、「Love Don’t Cost a Thing」のミュージック・ビデオ撮影で出会ったダンサーのクリスだった。
撮影スタジオでジェニファーと握手をした瞬間、クリスは「この女性と結婚するんだ」と思ったというから、間違いなく一目惚れでしょう。パパラッチに追われるジェニファーとの交際は、無名のダンサーにとってショックの連続とはいえ、地に足のついたクリスとの交際は、ジェニファーにとって落ち着けるものだったはず。
交際から1年も経たずにクリスがプロポーズし、ジェニファーも了承。彼女の自宅で密かに結婚式を挙げるはずだったが、当然ながら辣腕マネジャーのベニー・メディーナがメディアにリーク。
サーカスのような大騒ぎの挙式となり、ハネムーンにもジェニファーの取り巻きが同行。結婚から3か月後、『ジーリ』(2003)撮影がスタートし、ジェニファーは“運命のパートナー”ベン・アフレックと出会ってしまったのだ。
撮影中から2人の愛のケミストリーが話題となり、ジェニファーは結局、結婚9か月目に離婚申請。不倫は否定したものの、離婚に際して夫クリスに1400万ドルの慰謝料を支払うことに同意。
婚姻期間は短いし、子どももいない夫婦にしては莫大すぎる慰謝料なので、秘密保持契約へのサイン料も含まれているのは間違いないでしょう。
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