日本のみならず全世界から高い人気を博しているSF作品の金字塔『攻殻機動隊』。士郎正宗による原作コミック『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を起源に、アニメーション、ハリウッド実写映画など数々のクリエイターたちが映像作品を世に送り出してきた。

現在Netflixにて配信中の最新シリーズ『攻殻機動隊 SAC_2045』(以下、『SAC_2045』)は、過去にアニメ『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズ(以下、『S.A.C』シリーズ)を手掛けた神山健治が監督を務める(※荒牧伸志との共同監督)。

『攻殻機動隊 SAC_2045』神山健治のクリエイティブ思考「“今”と“身の回りにある現実”を相対化する」_1
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SFという非現実的な世界観でありながら、作中には“デフォルト” “サスティナブル” “AI”など我々の生活に身近なテーマが内包されている。神山監督がこれまで手掛けてきた作品もまたしかり。

なぜ、アニメーションという虚構のコンテンツに、現実的な視点を取り入れているのだろうか。そこには神山監督のクリエイティブにおける一貫した“こだわり”が紐づいていた。