3日間すべてに出演、@JAM応援ユニットや@JAM ALLSTARSへのメンバーの抜擢、武道館公演発表と、@JAM EXPO 2022で最も活躍したと言えるのがクマリデパートだ。

「がんばっているアイドルたちの希望になりたい」クマリデパートが武道館単独公演の決意を語る
いまやグループアイドルの数は日本全国で2000組以上、第2のアイドル戦国時代はもう始まっている! @JAM EXPO 2022出演のストロベリーステージに立ったアイドルの中から、@JAM EXPO 2022のMVPと言えるクマリデパートに突撃取材。武道館公演も決まり、ブレイク目前と思われる彼女たちは、何を想っているのだろう?
令和アイドル戦国時代の次世代“推し”アイドルをフラゲしよう!
かつてない緊張だった@JAM EXPO 2022

ストロベリーステージに立つクマリデパート。この後、武道館公演の発表があった。
クマリデパートは2016年結成、現在7年目に突入した。当初は3人組の“完全王道アイドル”グループとして誕生、初期メンバーで残っているのは早桜ニコと優雨ナコのふたり。2期、3期メンバーを迎え、現在は6人組アイドルグループとして、“こころのデパート”をコンセプトに活動している。
6人のメンバーに、@JAM EXPO 2022の感想を聞いてみた。
まずは水色担当リーダーのさおてゃんこと早桜ニコ。彼女のステージは、笑顔が満開、誰しもが目を引くパフォーマンスが魅力である。

早桜ニコ(さお にこ) 武道館の発表のあとのMCで、しゃべれなくなるかなと思っていたんですけど、ちゃんとしゃべれました! いま緊張してたら、武道館に立つなんてダメだってそういう気持ちになってました!
次は早桜ニコと同じく初期メンバーの優雨ナコ。ピンク色担当で「あなたのお花になりたい」がキャッチフレーズ。

優雨ナコ(ゆう なこ) @JAM PARTY VOL.1はお披露目をした場所でもあり、@JAMはわたしたち1期メンバーには思い入れがあるので、そこで武道館の発表ができたのが嬉しかったです。なんか昔のこと、いろいろ思い出しちゃいました。
次は2018年5月加入の2期メンバー・小田アヤネ。赤色担当で、そのキレッキレのダンスのには定評がある。

小田アヤネ(おだ あやね) 発表する瞬間まで、小田はあまり実感が沸かなかったかもしれないです。発表の瞬間までは緊張だけだったんですけど、発表して初めて動画を観た瞬間に「嬉しい~!」って泣いちゃって、一気に気持ちが溢れました。
同じく2期メンバーの楓フウカはホワイト担当で、3ミリの刈り上げヘアーがトレードマーク。“お歌”の実力は相当なもの。栃木県出身で2022年7月には、とちぎ未来大使を委嘱された。

楓フウカ(かえで ふうか) お客さんも関係者の方たちもたくさんで、「失敗できないぞ」という気持ちが大きかったです。武道館に出るに見合ったパフォーマンスをしなきゃというプレッシャーもあって、楽しいだけではなく、どう広い横浜アリーナに楽しさを届けるかを考えていました。
2020年2月加入の3期メンバーの山乃メイ。黄色担当で、二郎系ラーメンが大好き。そして慶応大学卒と高学歴を誇っている。

山乃メイ(やまの めい) わたしはゲネでライブの流れを聞いたときに、発表のあと「クマリまだ早いんじゃない?」という反応があったら…とネガティブに考えちゃって、そこで一番緊張しました。でも実際には発表にみんなが喜んでくれて、やっと緊張がなくなりました。
最後の6人目は、ミントグリーンのモンスター担当・七瀬マナ。山乃メイと同じく3期メンバーだ。彼女も楓フウカに次ぐ歌唱力のあるメンバーで、日々その鍛錬を重ねている。

七瀬マナ(ななせ まな) ストロベリーステージ直前に「もう無理かも!」って泣きそうになって、発表のあとみんな喜んでくれて嬉しくて泣きそうになって…何度も泣きそうになりました。いまは、武道館をがんばらなきゃという緊張に変わりました。
6人とも発表の緊張で、これまでのライブ、これまでのアイドルフェスとはまったく違う経験をしたようだ。そんな彼女たちに自分たちのコンセプトについて聞いてみよう。
“こころのデパート”を実現させるために心がけていることは?
早桜 わたしは自分たちが楽しいライブをすることでみなさんを笑顔にする、それがこころのデパートだと思って活動しています。

確かに楽しい曲ではメンバーも笑顔、自然とお客さんも笑顔になってしまう
楓 わたしも、同じです。それに、ネガティブは一切出さず、ただ楽しいを届けるように心がけています。
小田 ライブ中一番楽しもうと思っています。そうすればわたしたちとお客さんの楽しいと楽しいがぶつかり合って、より楽しくなると思うので!
七瀬 ファンのみなさんに寄り添いたいんです。ステージからひとりひとりをちゃんと見て、特典会でいろいろ聞いたりして…心理カウンセラー的な感じですかね? 会ったら、元気になれる存在になりたいです。
山乃 わたしはお客さんに「ありがとう」を伝えることを心がけています。クマリ、山乃メイに会いに来てくれて「ありがとう」というのをステージから伝えて、特典会でも「ありがとう」を絶対2回くらいは言うのを心がけています。
優雨 応援してくれているみんながいて成り立っている仕事なので、わたしは個人的にピンクのペンライト持っている人には、毎回確定で絶対に目を合わせるという気持ちなんです。ファンのみなさん、わたしと目が合ったかなと思ったら、絶対目が合っているので!
早桜 毎ライブ、わたしはSEの「おいでよ!クマリデパート」で、来てくれた人全員と目を合わせたくて見渡すんです。それがわたしの中では大事なこと、それが“こころのデパート”だし、“さおてゃん”なんです。わたしは誰かみたいなアイドルになりたいというのはないんですよ。でも“さおてゃんとして、こうやりたい!”ということはある。それをステージで見せる、それを常に考えています。
“こころのデパート”の理由…そして武道館へ!
優雨 もしかしたらグループが優しい雰囲気になっているから、“こころのデパート”というコンセプトを発信できるんじゃないかって、プロデューサーのサクライさんが考えたのかも。だから心がけているというより、出ているものなんじゃないかな?
早桜 前にフウカが嬉しいことを言ってくれたんです。「さおてゃんゆうちゃんが、クマリの優しい雰囲気を作り上げてきたんだね」って。
楓 初期メンバーのふたりが作ってきてくれたグループだから、わたしも幸せに活動できているんだと思う。本当にみんな仲いいし、優しいので、クマリでよかったなって思います。
優雨 こちらこそ、4人が入ってくれてありがとうだよ。でもフウカこそ、いまのクマリの雰囲気の核、フウカの優しい雰囲気こそ、クマリデパートです!

ストロベリーステージ上手花道に初期メンバーの2人が並び立ち、ファンは歓喜。ファンにとって、クマリデパートを最初から現在まで支えて、引っ張ってくれたという特別なコンビだ
――では最後、初期メンバーのふたりに聞きましょう。武道館のため、ブレイクしていくため、これからどうしていきますか?
早桜 正直まだ、お客さんでいっぱいの武道館を想像できないんです。1回1回のライブをもっと大事にしていって、それにYouTubeチャンネルとかファンクラブとか、新しい事にもチャレンジして、ツアーのタイトルにもなっている“くまちゃんのわ!”を広げていきたいです。
優雨 いま、ライブをすればするほど課題が見えてきています。これまでもその繰り返しだったんですけど、いまはもうひと段階、上の場所に昇らなければいけない。いろいろなことをもれなく全部吸収して、全部ものにして、武道館のステージに立ちたいです。
早桜 あとは…わたしたちなんかがそんなこと言っていいかわからないですけど、いっしょにがんばってきたアイドルさん、これからがんばろうとしているアイドルさんの“希望”になりたい。
AKIBAカルチャーズ劇場でデビューしたアイドルでも、武道館をいっぱいにできるって証明したい。「あのクマリデパートって、AKIBAカルチャーズ劇場に出てたんだ!」みたいに語り継がれるアイドルになりたいんです!
プロデューサーが語るクマリデパートの躍進の理由
音楽制作会社ekomsの社長であり、自らが作詞、作曲、編曲も手掛け、クマリデパートのプロデューサーを務めるサクライケンタさんに、クマリデパートの誕生、コンセプト、そしてこの先について伺った。
――クマリデパートを作ろうと思ったきっかけは?
ekomsでは当時ブクガ…Maison book girlというアイドルグループ、1つだけやっていたんです。ブクガは尖っているグループでしたし、当時はロック系のアイドルが乱立していて、王道アイドルが少なかった。
自分は元々王道アイドルが好きだったのもあり、“完全王道アイドルグループ”を始めようと思いました。
――最初は“完全王道アイドル”というコンセプトでしたが、“こころのデパート”というコンセプトがどこから出てきたのでしょう?
それまでの活動の中から、クマリのテーマってなんだろうと考えて、「おいでよ!クマリデパート」の歌詞を考えたんです。当時は炎上商法を使ったりとかするアイドルも多かったので、その真逆を行きたかった。安心して応援できる、優しいアイドルにしたかった。だから、クマリのコンセプトはこの曲の歌詞に詰まっています。
現在、“こころのデパート”と言えるような雰囲気になっているのは、僕の力ではなくメンバーの人柄が大きいのかなと思っています。特に初期メンバーのふたりのおかげです。
――そのコンセプトがコロナ禍の癒しになって、クマリデパートの躍進があった気がします。コロナ禍に出た楽曲「SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆」が素晴らしかったのを覚えています。
コロナ禍で普通にライブができなくなって、みんなが悶々としている中で「SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆」の歌詞と曲が自然と出てきました。大丈夫だよというメッセージを伝えられたのがよかったと思います。お客さんに、ちょっとでも平和に笑顔で楽しんでもらえるような曲をお届けする、そこブレずにやってきた。それがみなさんに届いたんだと思います。
――現在6人のメンバーをどのように思ってらっしゃいますか?
初期メンバーふたりは良い意味で特に変わらず、ちゃんとやってくれています。2期メンバーはちゃんと個性をもってクマリに必要なメンバーになっていると思います。3期メンバーは、やっとちょっと固まってきたのかな…でも、ふたりにはまだまだできることがあるので、これからがんばってもらわないといけません。いま以上の可能性があると思います。
――武道館を成功させ、もっと上にいくためにどうしていこうと考えていますか?
ブクガは本当に僕が全部やっていて、メンバーが楽曲やコンセプトに関与することはほぼなかったんです。ですが、現在のクマリは、僕じゃなくメンバーが主体だと、これまで以上に意識しています。メンバーには人間性をもっと出していって欲しい。
みんないい子たちなので、それを知らない人たちにもっと伝えたいんです。武道館を控えたいまが頑張り時だと思うので、スタッフも一丸となって、できることはなんでもやろうと思っています。
新曲の「止まらない!ト・マンナヨ!」は、これまでにない新しいことをやりたいなと思いつつ、流行りのK-POPの要素にクマリデパートの要素を無理やり足した曲です。クマリを知らない、10代だったりとか、女性とかに刺さって欲しい。どんどんすそ野を広げていって、武道館に向かいたいです。
クマリデパート / 止まらない!ト・マンナヨ!/ MUSIC VIDEO
※
“こころのデパート”というコンセプトを胸に、ブレることなくメンバーたちは日々活動を続けてきた。そして、武道館という大舞台が夢ではなくなった。
「もうひと段階、上の場所に昇らなければいけない」という優雨ナコの決意、「これからがんばろうとしているアイドルさんの希望になれたら」という早桜ニコの願いが叶えられることを祈る。
取材・文・撮影(@JAM EXPO 2022)/岩岡としえ
撮影(クマリデパート撮りおろし)/キンマサタカ
クマリデパートの最新シングル「止まらない!ト・マンナヨ!」発売中!

収録曲
01. 止まらない!ト・マンナヨ![作詞・作曲・編曲:サクライケンタ]
02. 私と僕らの十字キー[作詞:児玉雨子 / 作曲:michitomo / 編曲:新山俊也(GOLDTAIL)]
03. 止まらない!ト・マンナヨ!(inst)
04. 私と僕らの十字キー(inst)
クマリデパート最新情報は公式サイト、公式Twitterをチェック!
公式サイト https://www.qumalidepart.com/
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