『アダムス・ファミリー』でブレイクした天才子役

11歳のときに『アダムス・ファミリー』(1991)のウェンズデー役でブレイクしたクリスティーナ・リッチ。子役で大成した俳優はひと握りという厳しいハリウッドで、現在、女優業だけでなくプロデューサーとしても活躍しています。

90年代のミューズ、クリスティーナ・リッチが再び『アダムス・ファミリー』の世界へ!? 唯一無二のかわいさをプレイバック_1
『恋する人魚たち』。左からクリスティーナ・リッチ、シェール、ウィノナ・ライダー
Everett Collection/amanaimages
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映画デビュー作は、9歳のときに出演した『恋する人魚たち』(1990)。水泳選手を目指してお風呂でスイミングする女の子を演じ、母親役のシェール、姉役のウィノナ・ライダーに負けない存在感を発揮していました。
お人形のようなスイートな愛らしさではなく、子役ながら、おもしろくてかわいいという唯一無二の存在感! そして、この作品のあとに出演したのが、バリー・ソネンフェルド監督の大ヒット作『アダムス・ファミリー』です。

90年代のミューズ、クリスティーナ・リッチが再び『アダムス・ファミリー』の世界へ!? 唯一無二のかわいさをプレイバック_2
『アダムス・ファミリー』でウェンズデーを演じた
Capital Pictures/amanaimages

おさげ髪、広いおでこ、大きな瞳はかわいいけれど、毒気たっぷりの発言が爽快なウェンズデー。この作品の怪演で、クリスティーナはスターになりました。子役が爆発的な人気を得ると、大人の事情に振り回され、キャリアが台無しになってしまう例が多いハリウッドですが、彼女のキャリアの積み方は実に堅実でした。

両親が離婚するなど私生活で苦しい時期はあったものの、作品選びは上手く、『アダムス・ファミリー2』(1994)の後には、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮のファンタジー『キャスパー』(1995)に出演。そして今度はアン・リー監督のシリアスな人間ドラマ『アイス・ストーム』(1997)に出演するなど、メジャーシーンとインディーズを行ったり来たりしながら演技を磨き、成長していったのです。