名作や傑作が生み出されてきた人気ジャンル

永遠の人気ジャンルのひとつ、ホラー映画。とりわけ夏になると需要が伸びるジャンルだが、実は名作や傑作が多いだけではなく、さまざまなムーブメントを生んでもいるのだ。ヴァンパイアやフランケンシュタイン等の異形のモンスター系ホラーは、映画の黎明期から、かたちやテーマを変えつつ今でも作り続けられているし、ホラー映画の金字塔のひとつ『エクソシスト』(1973)が登場してからはオカルト系というカテゴリーも生まれた。『死霊のはらわた』(1981)等のヒットでスプラッタホラーが量産され、さらには『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)の大ヒットによってPOV(ポイント・オブ・ビュー)手法を用いたホラーの疑似ドキュメンタリー映画こと、モキュメンタリーというジャンルも生まれた。

低予算で作ることができるホラー映画は、その低予算というハードルを自らの才能とアイデアでクリアしようとするクリエイターたちの登竜門的役割を果たし、多くの才能を輩出している。今回は、そんな数多あるホラー映画のなかから、ただ怖いだけじゃなく、作品としてのクオリティも高いものをチョイス。傑作や古典と呼ばれるものだけでなく、オカルト系、今現在、ホラーファンの間で大きな注目を浴びている作品も選んでみた。