『オモウマい店』名物Dが語る、大衆店にこだわる理由_1
名物「元祖 豚のから揚げ」。創業50周年を迎えた「味のイサム」の名物料理

お店の味、そして人情味を映す出す番組

2021年に放送を開始した、日本テレビ系列(中京テレビ制作)のグルメ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』。単発のスペシャル番組『ウマい!安い!おもしろい! 全日本びっくり仰店グランプリ』の好評を受け、レギュラー化されたものだ。
ネットの情報を手がかりにすることもあるが、基本的には現地での口コミと足で稼ぐことをモットーとし、実際に店主と対面しながら交渉する昔ながらの取材スタイルを特徴とする。

取り上げるのは、圧倒的なボリュームや価格以上のサービスがある地元密着型のお店ばかりで、さらに店主や常連客も「味のある」人が数多く登場する。1時間の番組内で、1~3店ほど取り上げるこの番組だが、毎週のレギュラー放送に間に合わせるため、全国津々浦々、取材に出ているディレクター、スタッフの数は常時40名以上だという。

レギュラー放送開始から1年が経過し、オモウマい店にも名物回、人気回が生まれている。
例えば、ディレクターがアルバイトとしてお店を手伝うことになり、それを機に家族同然の付き合いとなっていった豚から揚げの名店「味のイサム」回。アットホームなうどん屋で、店主のせっちゃんと常連客が、ディレクターを孫のように可愛がる「せっちゃんうどん」回、そして豪快な振る舞いと、ディレクターも含めて希望者を次々と弟子に取る店主の懐の深さが話題となったそば屋「茂三郎」回。……どの店も味はもちろんのこと、店主や常連客の人柄にファンが付いている名店ばかりだ。
今回は、この3店の取材を行っている3名のディレクターに話を聞くことができた。