江頭2:50に言われた「本気で恥ずかしがっているのがいいんだよ」

──写真集を制作するにあたって、どんなことを意識しましたか?

私は女性の写真集やフォトブックが好きで、枕元とか目につくところに置いて、ダイエットのモチベーションにしているんです。だからこの写真集も、誰かにとって、勇気を与えたり、何か行動するきっかけになってほしいなって。表紙を重厚感のある紙ではなく、あえて柔らかい紙にしたのは、ベッドとかでいつでもページをめくれるようにするためなんです。

今回の写真集を作ったきっかけは、2021年8月に私のYouTubeチャンネル『中川翔子の「ヲ」』で江ノ島へ行った時にありました。もう何十年ぶりかに水着姿を人様の前で公開した動画が異常にバズったことで。再生回数が1200万を超えるくらいの反響があったんです。

動画を見た方々からいろんな感想がありましたが、そのなかでも、江頭 2:50さんからはわざわざご連絡いただいて、「あの動画は本気で水着になるのを恥ずかしがっていたからいいんだよ」って。その本気の恥ずかしがりは、私の自己肯定感の低さからくるものですけど、自信満々で水着姿を披露することのかっこよさとは別に、それが魅力になることもあるんだなって、気づいたんです。

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──メディアでもたびたび「自己肯定感が低い」「自虐がやめられない」という発言をされていらっしゃいますよね。

写真集の発売を告知する時に、私が「恥ずかしいけど見てほしい」とTwitterでつぶやいたら、女性ファンの方が「恥ずかしいじゃなくて、こんなにがんばったから見てほしい、でいいんだよ」「私たちはそのがんばった姿を見たいんだよ」って言ってくれて。

それがすっごくうれしかったんです。

私のコンサートやイベントに来てくださるファンの方は、半分くらいが女性なんですね。それは私が常に、かっこ悪いところも、全然ダメなところも隠さず発信してきたことに共感してくださったり、応援したいと思ってくださったからで。手の届かないキラキラした完璧な存在ではなくても、同じ目線で一緒にがんばろうって思える存在にも価値があるんだなって。だから、自己肯定感の低さを克服することも大切だけれど、一方では、低いからこそ元気や勇気を与えられることもあるんだなって思いますね。