できてない人が8割。年間売上1億円超、歌舞伎町のトップホストが明かす「相手の価値を上げる」極意とは
「ホストの世界でも昼の世界でも、人生がうまくいかないのは『ビューティー』な自分になる秘訣を知らないからです」そう語るのは、歌舞伎町のトップクラスホスト、ビューティー遠坂氏。彼が素敵なパートナーや成功を手に入れるための極意をまとめた、『それってビューティー足りてる? 恋もお金も思いのままになる魔法の技術』より一部を抜粋、編集してお届けする。
それってビューティー足りてる?♯1
企業で出世だけを狙う人生はリスクが大きい
高校時代、僕は有名私立校に通っていました。2011年に上智大学に入学して国際法や政治哲学を学び、順当に行けば、大企業に就職し、合コンでもして結婚し、マイホームを手に入れて、幸せに生きられたかもしれません。
ですが、現在の日本では23歳で大企業に就職しても年収1000万円に達するのはたぶん30歳すぎ。かたや、高校を卒業してすぐに起業したりホストをしたりすれば、月の収入が500万円以上になります。僕はそういった人をたくさん見てきました。

ビューティー遠坂氏
僕は決してお金のために生きてきたわけではありません。子供時代から世の中にある貧富の差がずっと疑問でした。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロが発生した時は、なぜアメリカとアフガニスタンは対立するのだろう、どうして争いが生まれるのだろう、こうした国際問題はなぜ起こるのだろうと感じました。
高校時代にアメリカに留学した時にはリーマンショックが起き、世界経済のダイナミックさを感じました。そののち、オバマ大統領の就任演説などを見て、政治学と国際法を学びたいと思い、大学受験をして上智大学に入学しました。大学生になるまで、コツコツと勉強とスポーツをしてきて、世の中に疑問を持ちながらも、真面目に生きてきたと思います。
その僕がなぜホストや起業の道を選んだか?
今までの日本社会であれば、大企業に就職して、出世を選んで行く道が王道かと思われますが、そうした生き方はもう限界だと思います。円の価値が下落し、若い日本人が海外へ出稼ぎに行く時代です。日本企業の国際競争力も落ちています。
そうした時代に、企業に寄りかかり、出世だけを狙う人生はリスクが大きいと思ったからです。それに就職しないほうが社会に対してよい影響を与えられるとも感じました。
仲間に裏切られホストの道へ
2020年12月、僕はすべてを失いました。
大学在学中に、大手企業から1000万円以上の出資を受けて起業。それから数年間、会社を経営してたくさんの事業を興しましたが、最後は投資家と仲間全員に裏切られ、ひとりぼっちになりました。
今思えば、すべては自分自身の責任なのですが、大学時代から一緒だった友人に裏切られ、尊敬する先輩にも裏切られ、世界が終わったと感じました。
そんな僕が、次に選んだ道がホストという仕事です。

僕は、起業もホスト業も、本質は同じだと思っています。突き詰めればどちらも、多くの人を助け、笑顔にする仕事だと思います。ですが、実際に目の前にお客様がいるのといないのとでは、臨場感や自分が感じる思いが違います。ホストの場合、自分の言葉ひとつでお客様が悲しんだり、笑顔になる。それに、そのことが直接自分の売上に繋つながる仕事です。しかし、決して楽して女の子からお金をもらえるわけではなく、相手に対して価値を提供しないといけない仕事です。
かつて、起業することで社会に対して何かしらの影響を与えられるのを素敵なことだと思いましたし、今、ホストという仕事を通じて、目の前のお客様を笑顔にすることも素敵だと感じています。
現在。僕は今、多い時で月収1000万円を超え、素敵な先輩後輩同期に恵まれています。お金にも恵まれ、人間関係にも恵まれた秘訣はひとつだけです。
それは僕が「ビューティー」であることです。
もし、あなたの人生が今うまく行っていないなら、考え方がビューティーではなかったり、見た目や生活習慣がビューティーでなかったりするからです。
僕が思うビューティーとは、高い化粧品を買うことではありません。まずは思考を変え、ちゃんとした行動習慣を身につけることです。思考が変わらないと行動は変わりませんし、人からの見られ方も変わりません。
いかに「相手の価値」を上げるか
高い化粧品を買うことよりも、毎日笑顔で過ごして、きちんと挨拶をする、人に対して価値を与えることが何よりも大事です。
人間が一番持っていないといけない思考は、「相手の価値を上げること」です。これは常に忘れてはいけません。
成功したいとばかり思う人は自分が目立とうと、自分のことしか考えることができません。ですが、お金や人に恵まれ、幸せに生きたかったら、自分勝手な思考をやめて、相手のために動く習慣をつけなければなりません。その思考の変化が行動にも現れます。
例えば、ホストで言えば当たり前のことですが、まず何よりも先輩と、いらしてくださるお客様に挨拶する、また自分の姫様(女性の顧客)の卓だけでなく後輩や先輩が担当している卓にも着く、人のことを落とす発言をしない、などです。

社会人でも同じです。相手を落とさない、先輩に挨拶する、商談で自分の利益だけでなく相手目線に立って話す、相手の利益を優先するなどです。当たり前のように見えて、できてない人が8割です。
思考が変わり行動が変わることで、人もお金もついていきます。適切な思考ができると、発言も変わります。その上で自分の生活習慣を改善すると、どんどんビューティーになり、見た目も思考もどんどんと変わっていき、年収も上がり、付き合う交友関係も広がり、理想のパートナーも見つかります。
それってビューティー足りてる?

昔の僕は自分のやりたいことだけを考えて動いていました。思いかえせば、反省することばかりです。大学に入って国際法や政治学を学んだのも、自分の知的好奇心のためでした。2001年のアメリカ同時多発テロや、イラク戦争が気になり、国際法を学びたいと思いましたし、政治の根源を知りたくて哲学も学びました。
また起業した時も、人工知能の教師なし学習でレコメンド(類似商品の紹介)を作って、人工知能の力で人類が幸せになると思っていましたが、事業はプロダクトアウト(これが作りたいから作る)でしかなく、マーケットイン(市場に合わせた事業を作る)ではありませんでした。
ブロックチェーンについても現実世界のプロダクトではなく、電子証明の力を用いたERC271を使った事業(NFT)を展開後、DeFi(ブロックチェーンを用いた次世代の金融システム)をやっていましたが、そちらもどうしても自分勝手な思想が先行してしまい、世の中の人を本当に便利にできたかと言うと難しいところでした。
だいぶん変わってきましたが、昔から日本は、専門的な技術者よりも文系のジェネラリストのほうが偉いとされる社会であり、技術者は人の気持ちがわからない、頭でっかちだと言われがちです。
しかし専門性が高いからといって人間関係が苦手なわけでもないし、逆に専門性がないからといって人として劣っているわけではありません。何より大事なのは人間力と相手の価値をいかに上げるか、相手が喜んでくれるかです。
ホストの世界でも、昼の世界でも言えることですが、人生がうまく行かないのは「ビューティー」な自分になる秘訣を知らないからです。
ですから、「頑張っているのに、お金にも人にも愛されない」と悩んでいる人は、僕が書いた『それってビューティー足りてる? 恋もお金も思いのままになる魔法の技術』を読んでその状況から脱却してください。
この本ではどうしたら「ビューティー」な思考や生活習慣を手に入れられるかを書いていきます。楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。
撮影/長澤翼 hutterstock
それってビューティー足りてる?
恋もお金も思いのままになる魔法の技術
ビューティー遠坂

2023年5月26日発売
1,980円(税込)
四六判/196ページ
978-4-7976-7431-6
年間1億2千万円超えPlayer、接客のプロが贈る「ビューティー」68 の秘密——ホスト経験2年目で、2022年は1億2千万円以上を売りあげたビューティー遠坂。経営者の顔も持つ著者が「ビューティー」なあなたを作る秘訣を公開。「ビューティー」な自分に生まれ変わり、「素敵な男性」と「運」を惹きつけるには、心と体をどう磨けばよいか。ピンチを迎えた時は、頭をどう切り替えるのか。あなた自身を「ビューティー」で満たして、恋もお金も思いのままにする「魔法の技術」をお伝えします。