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エンタメ 2022.05.11

連載 前川ヤスタカの考えすぎテレビ

『アンタウォッチマン!』に影響を与えた!? 「あの芸人すごかった」ブームは拡大し続けるのか

「前日譚」が活況だ。出版だけでなくテレビでも、ブレイクを辿った深掘りエピソードに焦点を当てた企画が花盛り。面白さを追求し、進化する才能の宝庫「芸人」は、そのブームの一翼を担っている。4月から『お笑い実力刃』をリニューアルした『アンタウォッチマン!』(テレビ朝日系列)は、その流れを受けた筆頭格。ひとつの番組の路線も左右しうる、芸人を深掘りするムーブメントがもたらすものは何か? テレビ番組に関する記事を多数執筆するライターの前川ヤスタカが「前日譚ブーム」の背景とその未来を考察する。

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深掘りに最適な「前日談」という魔法のツール

証言者が続出する「ブレイク前夜の姿」

最近、芸人が「ひとかどのもの」になるまでの前日譚を語るのがある種のブームになっている。

放送作家オークラが、バナナマン・おぎやはぎ・ラーメンズ・東京03などとともに過ごした東京のコントライブシーンを記した『自意識とコメディの日々』(太田出版)がベストセラーになったのは記憶に新しい。

直近でも、後進育成に心血を注いできたコント赤信号リーダー・渡辺正行がスター芸人の若手時代を振り返る『関東芸人のリーダー お笑いスター131人を見てきた男』(双葉社)や、笑い飯をストーリーの中軸に据え初期M-1グランプリの裏側を語る『笑い神 M-1、その純情と狂気』(中村計・週刊文春)などが出版・連載されており、この手の流れが確実に盛り上がってきているのを感じる(広義で言えばNetflixの『浅草キッド』だってビートたけしの前日譚だ)。

もちろんこのジャンルは以前からあり、昔語り大好き層というのは常に一定数いるのだが、ここ最近の活況ぶりは目を見張るものがある。

前日譚というのは売れていない時期の話がメインなので、その場に立ち会っていた人間は限られる。結果、実際はどうであろうと「あいつらは最初に会った時から他の芸人とは違っていた、明らかに天才だった」と言われれば、検証のしようがない。

この「あいつらは天才だった話」はその結果が今売れていてもいなくても成立するところが強みだ。「天才ってのはどんな環境でも売れていくんだよな」「奴らは天才すぎて売れなかった。10年早かった」「あれさえなければ絶対に売れていた」の、いずれのルートを通ってもちゃんと着地する。

番組のターニングポイントとなった伝説の芸人

スポーツ界をターゲットに、テレビでそれをやったのが『消えた天才』(TBS系列)で、番組の終わり方はともかく、あのフォーマット自体はどの分野にも応用できるものだと思う。

現に昨年『お笑い実力刃』(テレビ朝日系列)において「伝説の芸人フォークダンスDE成子坂スペシャル」「奇跡の再結成スペシャル〜ビビる・ノンキーズ」といった伝説振り返り系の回が大変に盛り上がった。この回が特徴的だったのは、ありがちな「あの人は今」的なアプローチではなく、それこそお笑い版『消えた天才』のような目線での取り上げ方だったことである。

もちろんフォークダンスもビビるもノンキーズも相応に知名度はあり、全く誰にも知られていなかった天才芸人を発掘してきましたというような話ではないが、人選としてはかなり渋い。それでもかなり大きい反響があったと聞く。

テレビでも「あの芸人はすごかった」ブームは来るのだろうか。

進化するお笑いに「懐メロ」の価値観は合わない?

音楽に懐メロ番組があるように、お笑いも懐かしむ番組はあっていいと思う。

ただ、そもそも論としてお笑いで「過去を振り返ること」はなかなかに難しい。
なぜかといえば、お笑いは時代に寄り添いながら進化するものであり、よく言われる「“今”のお笑いが一番面白い」というのがある種の真理だからだ。

趣味趣向や環境の変化はもちろん、倫理観なども含め背景が少し変わるだけで、昨日まで笑えていたものが今日は笑えないということはよくある。

したがって、当時どんだけ面白かったものでも、改めて今見ると色褪せて見えてしまいがちだ。懐かしソングならその色褪せ具合も楽しめるのだが、お笑いというのは笑えてナンボ。どうしても不利になってしまう。

また「あいつはすごかった」と語られるほどの芸人コンビというのが、果たしてどのくらいいるだろうかというのも難しい点だ。

現代の芸人は、テレビの世界において裏も表も過去も未来も全て見せなくてはならず、結果的に身ぐるみはがされてしまう。なんか凄そうな天才との触れ込みで世に出てきた人も、先輩芸人から数々の洗礼を受け、密着カメラがつき、至る所でエピソードトークを語らねばならない。そうするとミステリアスな孤高の天才芸人はいつの間にか普通の芸人の一人になっていく。もちろん実際には才能のある人が売れているのだが、ほとんどの人が世間からは「天才」とは思われなくなっていく。

前述のフォークダンスDE成子坂は誰もが認める天才であり、GAHAHAキング王者など結果も残していたが、当時の空前のボキャブラブームには乗り切れなかった。その後、ボケの桶田敬太郎がお笑いの世界から離れ、ツッコミの村田渚は早逝。さらにはその桶田も2019年に48歳で亡くなった。彼らが今も両名存命で芸人をやっていたらどうなっていたかはわからないが、ここまでの伝説にはなっていなかったのではないか。

そう考えるといくら大量芸人輩出時代とはいえ、ある種の神秘性を持って語られるに足るお笑い芸人は意外と少ない。結果すぐにネタが尽きてしまい、「えっこの人まで伝説扱い?」みたいなことになりはしまいか。

リバイバルという手法で今のお笑いにフィット

たとえば「なかやまきんに君に到るルーツ、伝説の元祖筋肉芸人・ぶるうたす特集」と銘打たれてもピンと来る人は少ないだろう。ちなみにぶるうたすは、すごい筋肉でボディビルのポーズをとりながら筋肉漫談をしていた人である(筋肉ニュースとか)。じゃない例として出したのに、久々に見たくなってしまった。

と、不安材料を並べてている一方で、そんなに心配しなくてもいいのかもとも思う。
確かにお笑いは、時代とともに塗り替えられていくし、多くのものは古いと一刀両断され忘れ去られていく。しかし、ビートルズの音楽が当時を知らない世代から何度も何度も振り返られ、いつまでも色鮮やかであり続けるように、お笑いも定期的に振り返られ蘇ったりする。

最近においても、若者が昔のコント番組を動画サイトなどで見て楽しんでいると聞く。我々のようなリアルタイムで見ていた世代が心配しなくとも、当時を知らない若年層にとっては新鮮でちゃんと面白いのだ。

端的な例が昨今のゴリエのリバイバルブームかもしれない。若者中心に過去の『ワンナイR&R』(フジテレビ系列)の動画が発掘され、「なにこの半端ない身体能力を使ったコント?」となり、『新しいカギ』(フジテレビ系列)でゴリエ復活スペシャルが放送され、一部企業でCM起用開始、ついにはこの4月からレギュラー番組まで始まっている。ゴリエの全盛期は約20年前。それを復活させたのは全盛期を知らない若年層である。

リニューアルした『アンタウォッチマン!』への期待

昨年伝説の芸人振り返り回を連発した『お笑い実力刃』は、この4月にリニューアルした。
サンドウィッチマンとアンタッチャブルのメインMCはそのままにリスタートした新番組は『お笑い実力刃presents 証言者バラエティ アンタウォッチマン!』(テレビ朝日系列・毎週月曜23:45〜)。「実力派芸人たちの時代を目撃した証人(ウォッチマン)たちが面白さの秘密を分析する」という内容である。

元々『お笑い実力刃』は、一放送回で一組の芸人に焦点を当て、しっかりネタを見せつつトークする番組だった。しかし、昨年末くらいからもう少し柔軟にお笑い関連の様々なテーマを分析する方針に変わってきており、今回のリニューアルで、よりその色が濃くなった。

ひとまず「グレープカンパニー躍進の秘密」「よしもと漫才劇場特集」など比較的最近のお笑い事情の特集が続いているが、こうなるとやはり伝説振り返り系の回を期待したくなる。

個人的には最近徐々に存在感を増している双子漫才師(Dr.ハインリッヒ・ダイタク・吉田たちなど)のルーツ、元祖双子芸人ポップコーン(正一・正二)を特集してほしい。80年代の二大芸人輩出番組だった『お笑いスター誕生!!』『お笑い君こそスターだ!(『笑ってる場合ですよ!』の1コーナー)』の双方で成績を残した数少ないスターであり、近時Amazonプライムでリバイバルが決まった『風雲!たけし城』にも参加していた。弟の正二が先に芸能界を引退し、世にも珍しい双子の片方だけが芸能界に残ってピン芸人になるという状態になったが……しまった、つい語り出してしまった。

このようについペラペラと語りたくなるテーマ「あの芸人はすごかった」。当面ブームは安泰かもしれない。

文/前川ヤスタカ イラスト/Rica 編集協力/萩原圭太

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前川ヤスタカ

まえかわ やすたか

1972年生まれ。北海道出身、東京在住。過去には5年間上海・香港在住の経験あり。サラリーマン稼業のかたわら執筆活動を行う兼業文筆家で、得意分野はテレビ・相撲・中国など。 著書に『勉強できる子 卑屈化社会』(宝島社)他。

  • 著書『勉強できる子 卑屈化社会』
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