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PornhuberとYouTuberの違い

【りょーちん】
書籍『エロ2.0』では〝PornhuberとYouTuberは似て非なるもの〞 だと書きました。勘の良い方はもうお気づきかもしれませんがPornhuberとYouTuberに代表されるこれまで一般的な動画配信とはお金を稼ぐ仕組み――収益構造が違うんです。

最高月収4000万の20代“えむゆみカップル”。広告収益に頼らないアダルト動画を配信するカップルインフルエンサーの給与明細_1
えむゆみカップルのりょーちん(左)とあゆみ(右)/YouTube『えむゆみカップル / Pornhuber』より
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YouTuberをはじめ一般的な動画配信者の主な収入源は広告収入です。

動画に付随した広告から得られる分配金=1再生あたりの広告単価×動画再生回数を収益の柱にしています。Pornhuberも配信した動画で広告収入を得ている部分は変わりないのですが、それは収入内訳のごくごく一部にしか過ぎません。

Pornhuberの収入の大部分を占めているのはファンクラブ会員の課金=定額会費×ファン数がメインになっています。

例えば、月額1000円のファンが1000人いれば月100万円、5000人いれば月500万円の収入になるというわけです。こうした収益構造になる理由はシンプル。Pornhuberが動画サイトから受け取っている広告収入がYouTuberのそれよりも圧倒的に少ないから、です。これはアダルト動画に特有の問題が影響しています。

僕らの動画には広告が付かない、あるいは付きにくいんです。

アダルト動画そのものや、アダルト動画サイトに「どんどん広告を出そう」という業種、企業は風俗や別のアダルトサイト、怪しげなグッズ、サプリメント……等々とかなり限られているのが現状です。

理由は言うまでもありません。「アダルトはイメージが悪い」から。ブランドや商品のイメージをアップするどころか、

「こんないかがわしいサイトで宣伝しているなんて……!」と、逆にイメージの低下を招きかねないというわけです。