最高月収4000万の20代“えむゆみカップル”。広告収益に頼らないアダルト動画を配信するカップルインフルエンサーの給与明細
日本人初のカップル〝Pornhuber(ポルノハバー)″のえむゆみカップル【りょーちん(1998年生まれ)、あゆみ(2000年生まれ)】。自分たちのセックスを撮影し全世界に配信する、という新しい生き方で注目を集めている。二人の書籍『エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング』(飛鳥新社)より、最高月収4000万円の実態について一部抜粋・再構成してお届けする。
PornhuberとYouTuberの違い
【りょーちん】
書籍『エロ2.0』では〝PornhuberとYouTuberは似て非なるもの〞 だと書きました。勘の良い方はもうお気づきかもしれませんがPornhuberとYouTuberに代表されるこれまで一般的な動画配信とはお金を稼ぐ仕組み――収益構造が違うんです。

えむゆみカップルのりょーちん(左)とあゆみ(右)/YouTube『えむゆみカップル / Pornhuber』より
YouTuberをはじめ一般的な動画配信者の主な収入源は広告収入です。
動画に付随した広告から得られる分配金=1再生あたりの広告単価×動画再生回数を収益の柱にしています。Pornhuberも配信した動画で広告収入を得ている部分は変わりないのですが、それは収入内訳のごくごく一部にしか過ぎません。
Pornhuberの収入の大部分を占めているのはファンクラブ会員の課金=定額会費×ファン数がメインになっています。
例えば、月額1000円のファンが1000人いれば月100万円、5000人いれば月500万円の収入になるというわけです。こうした収益構造になる理由はシンプル。Pornhuberが動画サイトから受け取っている広告収入がYouTuberのそれよりも圧倒的に少ないから、です。これはアダルト動画に特有の問題が影響しています。
僕らの動画には広告が付かない、あるいは付きにくいんです。
アダルト動画そのものや、アダルト動画サイトに「どんどん広告を出そう」という業種、企業は風俗や別のアダルトサイト、怪しげなグッズ、サプリメント……等々とかなり限られているのが現状です。
理由は言うまでもありません。「アダルトはイメージが悪い」から。ブランドや商品のイメージをアップするどころか、
「こんないかがわしいサイトで宣伝しているなんて……!」と、逆にイメージの低下を招きかねないというわけです。
広告単価自体も低いPornhub
『YouTube』等のプラットフォームでは、アダルトを含む〝ヤバそう〞な動画への規制が厳しくなっていて、視聴制限がかけられる場合があります。そうなった動画には広告が付かないようになっています。1000万回再生されようが1億回再生されようが 配信者 には1円も入りません。

世界最大のアダルト動画サイトPornhub
企業とのタイアップ広告も期待できません。タイアップ広告とは、YouTuber界隈で〝案件〞と呼ばれている企業からの個別PR依頼です。
最近、YouTuberに支払われる広告収入の単価が引き下げられていると言われていて、少し前まで〝1再生あたりの広告単価=0 ・1円〞なんて言われていたものが、再生回数だけでなく視聴継続時間や視聴者やカテゴリー属性などによって、事細かに決められるようになりつつあります。それゆえ、多くのYouTuberは直接収入である案件がないと活動していけないとも言われています。
でもイメージアップに繋がらないPornhuberには、大手企業、一般企業 からの高額な大型案件はまず期待できません。あったとしてもアダルトグッズなどの小型案件です。
実例を挙げると、世界最大級のアダルト動画サイトの1つ『XVideos』から僕たちに支払われている広告単価は1再生あたり約0・004円(!)。100万回再生まで伸びた人気動画でも、4000円にしかならないんです。これでは良い暮らしどころか、生活できません。
でもこの程度の待遇が、これまでのアダルト動画サイトの常識だったんです。
Pornhuberが生まれた大きな理由には、『Pornhub』がコンテンツを供給してくれる配信者にもちゃんと利益を分配するようにした、ということもあります。
それまでも自分たちのプレイ動画を国内外のアダルト動画サイト上に配信するカップルはいましたが、それはごく一部の〝投稿マニア〞の性的嗜好の延長線上……ということがほとんど。配信に見合う対価は得られなかった世界線でした。
仕事にしていたのは無修正動画を違法に配信するなど荒っぽい稼ぎ方をしていた、その道のプロだけでした。
現状、『Pornhub』から僕らに支払われる広告単価は1再生あたり約0・1円。
『YouTube』と同程度です。この破格の待遇によって、Pornhuberが動画配信で生計を立てられるようになっていく下地ができたんです。
とは言ってもやはり、Pornhuberが広告収入1本で稼ぐことは難しい。
ファンクラブ会員をいかに増やすかが重要
実際、僕たちが最高月収4000万円を稼いだ月でも、広告収入が占める割合は1%未満です。2022年春の時点で、僕たちの『Pornhub』での動画1本あたりの再生回数は平均30万回。毎月に新たな動画を2〜3本配信していて、それに加えて過去動画も回っていくので 全体で月平均400~500万回再生されています。それでもせいぜい月40〜50万円ほどにしかならない計算です。

『Pornhub』のえむゆみカップルチャンネル。
ちなみに『Pornhub』からの広告収入は代理業者から、『Paxum』というカナダ発のオンライン決済サービスを経由して支払われます。海外のオンライン決済サービスというと『Paypal』のほうがメジャーですが、手数料が安いという特徴があります。
これもまた日本にローカライズされておらず、苦労して口座開設しました。
とにかくPornhuberのとても大きな収入の99%以上は、やはりファンクラブサービスからの収入ということになります。
そうなると何よりも大事になってくるのは、いかにしてファンクラブ会員を増やすか、ファンクラブサービスへの流入数を大きくするか、ということです。そのためには『Pornhub』1つだけでなく、それ以外にも複数のインレットがあったほうが良い。
僕たちは『Pornhub』以外に『XVideos』『FC2』といったアダルト動画サイト、そして普通のSNSプラットフォーム——『YouTube』にも動画を配信しています。その全てから、僕たちのファンクラブに来てもらえるようにしています。
とは言っても、各サイト、プラットフォームでは色々な仕様の違いや規制・規約が違っているので、『Pornhub』と同程度の流入が期待できるわけではありませんが。アダルト動画サイトごとのカラーの違いや、『YouTube』のちょっと面白い〝アダルト規制〞エロの線引きもあります。
『エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング』
えむゆみカップル

2022年11月8日
1500円
248ページ
978-4864109215
自分たちのセックスを撮影し全世界に配信する、という新しい生き方を発信しているカップルインフルエンサー〝Pornhuber(ポルノハバー)〟。その中で、日本初のカップルPornhuberとして、今世界中から絶大な人気と支持を集めている〝えむゆみカップル〟。
どこにでもいるごくごく普通の2歳差カップルだった彼らは、アダルトというこれまでプロ(職業人)しか活躍できなかったビジネスジャンルで、世界中に自分たちのファンを生み出し、わずか1年余の間に最高月収4000万円(!)を達成しました。そんなZ世代の2人が実践した最強最速の「ファンマーケティング」「セルフブランディング」を初公開します。新たなSNS時代の「新たなビジネス思考」「新たな生き方」「新たな価値観」を解き明かした1冊です。
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