#2 世間の評価とは違う、有村架純の意外な素顔はこちら

20代の経験を踏まえて得た、人との付き合い方

有村架純が演じる孤独を愛する元風俗嬢。自身も「戦うときはみんなひとり。孤独=寂しいとはまったく思わない」映画『ちひろさん』_1
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──映画『ちひろさん』で演じられたちひろさんは、ちょっと口が悪くてマイペースな、元風俗嬢のお弁当屋さんです。

共通点というか「理解ができる」と思ったところがあって、それはちひろさんの人との距離の取り方です。思い返してみると、私もちひろさんと同じく、相手に対してあまり踏み込まず、適度な距離を保つ方かなと。そうすることで、私生活で感情の振り幅が少なくなり、振り回されることもなく、とても心地よいんです。

仕事でたくさんの刺激をもらっているので、私生活はできるだけ刺激のない穏やかな生活にしたいなと思って。あと自分がグイグイと距離を詰めても、相手がそれを求めていない場合もあると思います。

例えば、悩みがあるから話を聞いて欲しいと言われた場合、あまりに親身になり、感情移入しすぎて「一緒に考えよう」という風になるよりも、適度な距離があった方が相談する側の友達としては楽かもしれない。そういうことをいろいろ考えていくと、ちひろさんの人との距離感は、演じていてとても心地いいなと感じました。

──いつ頃から、そのような考えになったのでしょうか?

20代前半の頃ですね。人との出会いがたくさんある中で、知り合う方みんなといい関係を持つことって難しいじゃないですか。組織の中で、ずっと同じメンバーで仕事をしていくのなら密な関係性は大切だと思うのですが、この仕事は、ひとつの作品で出会って、数か月一緒にお芝居をしたら離れ離れになるので。

もちろん撮影の間は、みんな同じ気持ちで臨んでいるけれど、いつまでもそこに止まっていたら先に進めない。だから撮影の間は一生懸命頑張って、撮影が終わったら「さよなら〜!」って(笑)。

そうやって人との間にいい距離を持っていかないと、自分自身の気持ちが持たなくなってしまうかもしれない。20代前半でそんな風に考えて、自分なりの距離感を持てるようになった感じですね。

──距離をガンガン縮めてくる相手に対してはどうするのでしょうか?

恐れないことってすごく勇気がいりますよね。自分に合うやり方、生き方を見つけるまでは、私も考え込んでしまうような苦しい時期はありました。でも、だからこそ、自分が心地よい感覚はここだったんだ!というのをようやく見つけたので、断る勇気を恐れないようになった気がします。

だから、強引に距離を縮めてこられて、ちょっと困ったなと思ったら、嫌われることを恐れず、断る勇気を持ちたいです。それで嫌われたら「そっか、仕方ないな」って。そこまでのご縁だった、と思えるようになりました。