3か月以内に勝てなかったら脱退と言われた若手への一言は「勝てるまで泣くな」。30歳でプロレスデビューした白川未奈「今度はわたしたちが若手を育てていく番」
人気女子プロレス団体「スターダム」で活躍する“闘魂Hカップグラドル”こと、白川未奈。そのセクシーさでファンを魅了しているが、レスラーとしての生き様や言葉も人を惹きつける魅力がある。2023年、飛躍が期待される白川選手に話を聞いた。(全3回の2回目)
中野たむ、ウナギ・サヤカと3人で、必死に手をつないでやってきた

2022年11月3日、スターダム広島大会にて上谷沙弥が持つワンダー・オブ・スターダム王座に挑戦。しかし、上谷のフェニックス・スプラッシュが顔面に直撃し、顎部打撲、および口腔部を負傷する大怪我を負った。
しかし、転んでもたたでは起きないのが白川というレスラー。12月29日、両国国技館にて、NXT UKに所属しかつてスターダムにも参戦していたザイヤ・ブルックサイドと、同じくNXT UK所属で初来日のマライア・メイを引き連れて登場した。
3人のユニット名は「Club Venus(クラブ・ヴィーナス)」。白川はどのような思いで、このチームを結成したのか?
――「Club Venus」を結成した経緯は?
スターダムにはしばらく海外のレスラーがいなくて、いま女子プロレス界も海外選手で盛り上がってないなぁと。それをできるのはわたししかいないんじゃないかなと思ったので、ふとそのアイデアが思い浮かびました。
――本当に白川選手にぴったり! 元々、海外志向が強いじゃないですか。
プロレスデビューするときくらいからやりたかったことかなぁ。日本だけで考えたくないんですよ。地球は1個で、どうせ繋がっているから、もっと自分の立つ土俵を広くしたい。わたしにとって自然なことのような気がします。
――ユニットとしては「コズミック・エンジェルズ」に所属しています。活動だけ見るとバラバラになってしまった印象もあるコズエンですが、白川選手はいまのコズエンをどう見ていますか?
コズエンも変わって来ました。(白川未奈)みな、(中野)たむ、(ウナギ・)サヤカの3人で、必死に手をつないでやってきたときから、月山(和香)と桜井(まい)が来た。わたしとウナギはたむに育ててもらったから、今度はわたしたちが月山と桜井を育てなきゃいけなくて。
そういうお姉さんの立ち位置が始まって、気づいたらカラーズが入って来て、大人数になって。そしたら、なつぽいが入って来て、meltearができて。
――思い返すと、かなり激動でしたね。一ファンとして、ハラハラドキドキでした。
やっぱり出来事も人も物も変わっていくものだから、その変化は仕方ないのかなって思いますね。仕方ないと思いつつ、やっぱり最初の3人のときって……なんて言えばいいんだろう……いまもすごく心は繋がっているんですね。
でも初期は向いている方向が全部一緒だった。いまは一部だけ一緒だけど、みんなちょっとずつ違うほうを向いている。仕方ない変化だけど、寂しくもあるかなぁ。
アンチコメントは全部見て、力に変えている

――ファンはハラハラしながらも、ついていっている感はあります。
みんなをモヤモヤさせちゃっているのは申し訳ないなと思うんですけど、とりあえずいまはトライアングルダービーをそれぞれのチームで頑張らなきゃいけない。いまはそこに集中という感じです。
――コズエンと言えば、月山選手がまだ未勝利です。月山選手に対しては、どんな思いがありますか?
最近、月山に「もう勝てるまで泣くな」って言ったんです。わたし、欠場中はスターダムの試合をあんまり観たくなかったんですよ。悔しくなるから。だけど月山の試合は観ないとと思って観てたんですけど、ちょっと一歩引いて観ると、コズエンの空気がすごい、もう、ずーんって(暗く)なってるのをめちゃくちゃ感じて……。
みんな悩んでる、みたいな。わたしもいなかったのも悪いんですけど、月山もいつも泣いてるし。ファンはそこまで苦しんで泣いてる姿を、果たして見たいのかなと思うと、違うんじゃないかなと思って。だから月山には「泣くのは勝ったときにしようね」とは言ったんですけど。
――たむ選手は、月山選手に「3か月以内に勝てなったら、コズエンを脱退してもらう」と最後通告しましたね。
あれは愛情でしかないから。それは、わたしはわかってるから。たむは願ってるわけですよ、勝利を。わたしが月山に「頑張って」って言ったのは、わたしもいま頑張らなきゃいけない時期で、月山も頑張らなきゃいけない時期で、頑張らなきゃいけない同士で頑張って、たむに勝利を届けようという意味なんです。
――アンチのコメントとかもありますよね……。
SNSとかYouTubeとかYahoo!ニュースのコメントとか、わたしは全部見るんですけど。やっぱり違う風に捉えてる人もいるんですよね。わたしがたむへの当てつけに「頑張ろう」って言ってるとか。いま頑張るって言っても遅いんだよとか。
いや、そうじゃないんだよ。みんな、たむに愛情があるし、月山にも愛情がある。選手はそういうので悩んじゃったりもするじゃないですか。だから最近、難しいなって思います。
月山和香が勝つために必要なことは…

――月山選手、勝ってほしいなぁ! インタビューもさせていただきましたが、人柄が本当に素晴らしいし、動きもすごくよくなっていると思います。
そうなんです! 月山が勝てないことに注目するよりも、試合の動きを見てほしい。その場飛びのクロスボディとかも、体がめちゃくちゃキレイに開いている。開いてるっていうことは相手にちゃんと面で当たっているから、ダメージが強いっていうことだし、ヒットロープとかも速くなった。
そういうのって練習しないと上手くならないんですよ。そういう細かいところを見てほしいなって思います。月山もいろんなことを言われて、「わたしダメなのかな……」ってなっちゃってるけど、それよりもなによりも自分を信じることが大事かなとわたしは思います。
(#3へつづく)
「闘魂Hカップグラドル」白川未奈の撮り下ろしはこちらから(すべての画像を見るをクリック)

取材・文/尾崎ムギ子 撮影/井上たろう
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