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教養・カルチャー 2023.01.26

火葬後の残骨灰を売却すると1億円超!? 東西で異なる拾骨事情が浮き彫りにした、減りゆく死との接点

遺骨を拾骨した後、火葬場に残る微細な骨や灰の「残骨灰」はいったいどこへ行くのか? 火葬場で骨上げをする遺族当事者にならないとわからない日本の“死の実情”を探る。

  • 長江曜子
  • 鵜飼秀徳
  • Naviee
  • #火葬場
  • #文化
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  • #遺灰
  • #拾骨
  • #関西
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  • #多死社会
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多死社会に直面する日本の「死の課題」#1

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#3はこちら

知らないと火葬場でショック! 東西で異なる拾骨事情

2022年秋に京都市が、“残骨灰(火葬後に残る微細な骨や灰)”から見つかる金やプラチナなどの有価金属を抽出・精錬して売却したことで得られる見込額は1億円超”になるとしたことがニュースになった。

しかし、『中國新聞』(2019年12月13日掲載)によると、横浜市、仙台市、浜松市、名古屋市など、一部の政令都市ではすでに残骨灰を売却している。取材中に得た知識で〈残骨灰 入札〉で検索したところ、福岡市、岐阜市、下関市、横須賀市など多くの都市で同様のとりくみが実施されていることがわかった。

コロナ禍の観光客減により、財政難とされる京都が売却益を得ることで注目されたのか、ネットでも話題になっていた。そこで不思議に思ったのは、「個人資産じゃないの?」や「羅生門の老婆みたい」と感情的なコメントを書く人がいる一方、西日本在住らしき人は「割り切り方の問題かも」や「リサイクルは当然」とクールだったりする東西の温度差だ。

これを端緒に調べた東京出身・在住の記者は驚いた。「東日本は全部拾骨」、「西日本は部分拾骨」と火葬後の骨上げの仕方が大きく異なっていたからである。そこで、浄土宗の僧侶で京都・正覚寺住職でジャーナリストの鵜飼秀徳さんにその違いを聞いた。

「西日本は、火葬したあとにすべてのお骨を拾わず、多くの遺骨を火葬場に残すため、残骨灰のことの想像がつきやすく、それが残骨灰売却に対する反応の差になったのではないでしょうか。

葬送儀礼は地域性が大きく、拾骨に関して、関東はすべてが当たり前、関西は部分。そのため、骨壷も関東は7寸(直径約21cm)、関西は3~5寸(9~15cm)と異なります。また、関東は納骨室に骨壷ごと収めますが、関西では納骨の際に骨壷から遺骨をさらしの袋に移し、土に還しやすい埋葬法をとります」

東西で葬送儀礼の差が生まれたのは明治維新

1991年にヒットした『アホ・バカ分布図』(アホ/バカの境界線を探る『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送)発の企画)のような東西の差は、令和になっても人間が避けては通れない死に関して残っていた。東西で葬送儀礼が異なる理由は、明治維新まで遡る。

「江戸時代、都市部は火葬が主流です。人口が多く土地が狭い、また衛生上の問題からですが、全国的に見れば土葬の地方もあり混在していましたが、明治政府が神道の国教化を目指したことで葬儀も神道式になり、全国で100%土葬になりました。

ところが、土葬はお墓の規模が大きい。武家屋敷を墓地にしても土地不足に陥ったため、なし崩し的に火葬に戻り、コンパクトなお墓が作られるようになりました。成り立ちから考えると、関西の部分拾骨の方が理に適っているでしょう」(前出・鵜飼さん)

火葬後の残骨灰を売却すると1億円超!? 東西で異なる拾骨事情が浮き彫りにした、減りゆく死との接点_1

全部拾骨と部分拾骨は、東日本と西日本の境目となるフォッサマグナあたりになる。引用:『火葬後拾骨の東と西』(日本葬送文化学会編/日本経済評論社)

火葬後の残骨灰を売却すると1億円超!? 東西で異なる拾骨事情が浮き彫りにした、減りゆく死との接点_2

境目では混在。富山県は火葬場ではなくお盆に拾骨する、地域独自の文化がある。引用:『火葬後拾骨の東と西』(日本葬送文化学会編/日本経済評論社)

関西のほうが合理的なのは、県民性もあるのだろうか。だが、ここでハッとしたのが、限られた身内が立ち会う火葬場の文化差は、当事者にならなければ気づけないということだ。

日本と世界のメモリアル事情に精通する、日本葬送文化学会の会長という専門家である長江曜子さんに、遺族感情の複雑さを聞いた。

死の接点が顕にした“気薄な現在の葬儀”

火葬後の骨上げまで立ち会う人は、身内でも限られた人々だ。はじめての骨上げは祖父母だという人は多いだろうが、その場合の喪主は親であり、自身が幼いほど詳細な記憶が残りにくい。ましてや、10代で進学や就職などで実家を離れれば、地元の納骨事情を周囲の話から察する機会も激減する。

「部分拾骨の中部地区出身の方のお話です。その方が骨上げに立ち会ったことがあるのは全部拾骨の関東のため、それが“当たり前”と思っていて地元が部分拾骨と想像すらしてなかったそうです。骨壷を見て疑問に思ったのは父親の葬儀の夜で、文化の違いを事前に知っていれば全部拾骨をしたかったと言っていましたね。

また、ずっと部分拾骨の文化圏に住んでいる場合でも、当事者になったら感情的にお骨を火葬場に残すことに耐えられない人からも話も聞きました。その方は火葬場に戻り、もうひとつ骨壷を手に入れて全部拾骨されています。文化の違いは尊重すべきことですが、拾骨で大事なのは遺族が納得するか、しないかですね」(長江さん)

長江さん、鵜飼さんともに残骨灰の課題が目立つようになった理由のひとつに、就職や進学、また結婚による人の移動で葬送儀礼の「文化の混在化」により気づく人が多くなったことを挙げる。さらに、鵜飼さんは「人生において葬儀に参列する回数の減少も関係する」指摘した。

「家族葬が増えて参列する回数が減り、新型コロナウイルスの影響で火葬場に出入りする人数が少なくなったことも重なり、弔いが形骸化した印象です。葬儀が家族葬で閉じた空間になる弊害は、死に対するリアリズムを経験する機会が減ることにつながる。

家族葬が増える前の2005年くらいまでは、近所や会社の人など年1度くらいは参列することも多かったんじゃないでしょうか。“皆のおかげで弔われている”と学ぶ機会だったのですが……」(前出・鵜飼さん)

町内会が協力するような葬儀は、都心部では失われた文化になっている。そして、コロナ禍以降、2022年は特に著名人の訃報が続いたが、近親者のみで葬儀が執り行うのが主流で、近年はワイドショーで大々的に葬儀の様子が流れることなどは稀だ。
放送の是非があるとはいえ、視聴者にとっては葬送儀礼を垣間見ることで、慣れ親しんだ人の喪失を実感するひと区切りの機会でもあった。
このように、死との接点は年々体感しにくくなっている。

一方、多くの人がコロナ禍により日常生活で死を身近に感じる時期にさらされてもいた。死生観がねじれた構造にある中で、ニュースになった残骨灰。
そういえば、2022年10月にNetflixで公開された『ギルレモ・デル・トロの驚異の部屋』の1話で、借金苦にある登場人物が墓暴きをして遺体から金歯を盗むシーンがあった。残骨灰から有価金属を選り分け売却することは、はたしてこれと同じことなのか。

#2「団塊の世代800万人の死が目前に。火葬代費用は税金で補填されている現在、火葬後の残骨灰から金歯や貴金属を“採掘”されるのは避けられない?」はこちら

#3「“お墓事業”は異業種参入のビジネスチャンス? 宗教法人の経営破綻もあり得る時代において、選択肢は骨を残すか煙になるか!?」はこちら 

取材・文・撮影/Naviee

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長江曜子

ながえ ようこ

日本葬送文化学会会長、聖徳大学 生涯学習研究所所長、聖徳大学 児童学部児童学科教授、聖徳大学オープン・アカデミー校長。都営八柱霊園の「石匠あづま家」に生まれ、葬送文化・追悼としての墓地の研究を続ける。『欧米メモリアル事情 デスケア・サービス最新レポート』(石文社)、『21世紀のお墓はこう変わる 少子・高齢社会の中で』(朝日ソノラマ文社)など、葬送儀礼に関する書籍多数。

    鵜飼秀徳

    うかい ひでのり

    作家・正覚寺住職・大正大学招聘教授

    京都市嵯峨野の正覚寺に生まれ、新聞記者、雑誌編集者を経て2018年1月に独立した。現在は住職を務める傍ら「宗教と社会」をテーマに執筆活動を行う。著書に『寺院消滅』、『無葬社会』(いずれも日経BP)、『仏教抹殺』(文春新書)などがある。

      Naviee

      編集者、ライター

      東京都出身。ティーン誌編集者を経てフリーランスに。書籍編集、グルメ誌やエンタメ誌で執筆ほか、『バイクで行きたいグルメ旅』をWEB連載(不定期)。

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