なぜか解散することが少ない最近のバンドと
解散劇が伝説として語り継がれる昔のバンド

これはまったくの私見であり、エビデンス的なものは1ミリもないので、どうか突っ込まないでもらいたいのだが、最近のバンドって、なんか滅多なことでは解散しないと思いません?

若者が好む今のバンドが事なかれ主義の仲良しグループで、まったく骨がないから……などと老害的なことを述べるつもりはない。
50代の僕が若い頃に聴いていたバンドで、一旦は弾けるように解散した人たちも、いつの間にか再結成し、目立たないながらも安定的に活動していたりするし。

これは一体、どうした現象なのだろうか?

真面目に考え出すと沼にハマり、なかなか今回の主題が始められなくなりそうなのでやめておくが、ともあれ、バンドが解散せずに長く活動し続けてくれることは、音楽ファンにとってはありがたいことだ。

何しろ、好きなバンドの解散劇は一大事。
青天の霹靂で、しばらくはショックのあまり何も手につかなくなってしまうこともある。

個人的なことでいえば、本文でも紹介するハードコアパンクバンド、カーゼの今年11月の解散は大変な衝撃だった(で、このコラムテーマを思いついたのだが)。

そこで今回は、アラフィフロック好きおじさん(筆者)が完全な独断と偏見で、見事に散っていった12の潔いバンドをピックアップ。
彼らが解散ライブあるいは解散の決意を胸に秘めた実質最後のライブで、特に重要な意味を持つラストソングにどの曲を選んだのかを調べてみた。

まずは別格級のこのバンドから。