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教養・カルチャー 2022.12.26

社会的弱者の男性が抱える〝上級国民〟への憤りの向かう先は…「ひとりで死ね」という言葉の持つ多面性

2022年7月8日、通算3188日間にわたって総理大臣を務めた安倍晋三元首相が銃撃された。白昼、公然と事件を起きたこの事件について『令和元年のテロリズム』(新潮社)の著者、磯部涼氏に話を訊いた。(後編)

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2022年のテロリズム#2

#1 山上徹也が本当に殺したかったものはこちら

〝社会的弱者の男性〟が抱える憤りの火

――『令和四年のテロリズム』では、安倍元首相銃撃事件をきっかけに、メディアやSNSで政治と宗教の癒着の糾弾が盛り上がった様子を、映画『ジョーカー』のラストの暴動シーンに重なるとも書いていましたね。山上容疑者は自身のTwitterアカウントで『ジョーカー』について何度も触れていました。

山上容疑者が『ジョーカー』にこだわっていたと知ってまず思い出したのが、2021年10月31日に起こった京王線刺傷事件でした。24歳(当時)の男が他の乗客を刺し、車内で放火した事件ですが、当日はハロウィンの夜で、被告人は『バットマン』シリーズのヴィランとして知られるジョーカーの仮装をしていたことが話題になりました。

2019年に公開されたトッド・フィリップス監督による『ジョーカー』は、それまでのジョーカーの狡猾なイメージを一新して、ホアキン・フェニックス演じるアーサー=ジョーカーを〝弱者男性〟として描きました。
追い詰められたアーサーが起こした犯行は、格差社会であるゴッサムシティの市民が抱える、いわゆる〝上級国民〟に対する憤りに火をつけて、結果的に暴動を先導します。いわばアーサーも無意識的なテロリストだったわけです。

『令和元年のテロリズム』では、まさに『ジョーカー』が公開された2019年=令和元年に立て続けに起こった凶悪事件を取り上げましたが、川崎殺傷事件の容疑者は長らく引きこもり状態にありました。
元農林水産省事務次官長男殺害事件の被害者は重度のアスペルガー症候群で、加害者はその介助で困憊していました。そして、京都アニメーション放火殺傷事件の被告人も家族が崩壊していく中で失調していったというように、いずれも〝社会的弱者の男性〟が関わった事件といえます。

『令和元年のテロリズム』の追記ならぬ追章である『令和三年のテロリズム』(『新潮』2022年3月号~4月号)では、京王線刺傷事件の他、小田急線刺傷事件と北新地ビル放火殺人事件を取り上げましたが、それらも同じ系譜にあります。

つまり、『ジョーカー』は近年の日本で起こった〝社会的弱者の男性〟が関わる犯罪とリンクしていたわけで、京王線刺傷事件の被告人がジョーカーの仮装をしていたと聞いた時も、多くの人が同作品を連想したと思うんです。
ただ、被告人が犯行時に着ていたスーツの配色はよく見ると『ジョーカー』のジョーカーではなく、『ダークナイト』のジョーカーに近いんですよね。

時代のダークヒーロー

『ジョーカー』の約10年前、2008年に公開されたクリストファー・ノーラン監督作品『ダークナイト』で故=ヒース・レジャーが演じたジョーカーは、劇中、自身がジョーカーとなった経緯を何度か語るんですが、そのストーリーが毎回違う。ジョーカーは犯罪心理学のアプローチではそのコアに迫れない、超越的な悪だというわけです。

京王線刺傷事件の被告人はそのような『ダークナイト』のジョーカーに、いわゆる中二病的に憧れていたようなところがあったのではないか。しかし、事件直後に出回った動画を見ると、被告人はひとり車両に残り、冷静な振りをしてタバコを吹かしていますが、手が震えていることがわかる。

同じジョーカーでもヒース・レジャーではなく、『ジョーカー』のアーサー側の人間だったと思いますが、自分自身を客観的に見ることはできなかったのでしょう。その自覚のなさに、前編でも語ったような、敵が見えない、現代的なテロリズムに近いものを感じました。

一方、安倍元首相銃撃事件の容疑者である山上徹也はTwitterで、こうツイートしていました。

《原作やダークナイトの純粋な『悪』というジョーカーから考えるとアーサーはジョーカーではない、というのはあり得る。彼はジョーカーに扮した後でも、自分ではなく社会を断罪しながら目に浮かぶ涙を抑えられない。悪の権化としては余りにも、余りにも人間的だ》

山上は明らかに『ジョーカー』のジョーカーに感情移入していました。『ダークナイト』との比較も的確です。この評に思わず賛同してしまうひとは少なくないのではないでしょうか。

凶悪事件は、理解できないもの、どうしようもないものとして片付けられがちですが、その背景に自分と地続きである何かを感じ取ってしまった場合、どうすればいいのか。

「ひとりで死ね」という言葉の多面性

川崎殺傷事件の犯行直後に自死した容疑者に対して投げつけられた「(死にたいんだったら)ひとりで死ね」という言葉。
写真家/ノンフィクションライターのインベカヲリ☆さんと対談した際に、インベさんがおっしゃっていたことが印象的でした。

《無差別殺傷事件が起きたときに『自分もこうなるかもしれない』と思う人が増えているのかもしれません。追い詰められたとき、おそらく大多数の人は自殺に向かうけれども、『自殺するくらいなら』と他殺に向かう人もいる」「動機としては同じで、それは自分たちともつながっているように感じられるのではないか、と。事件を起こす犯人を自分と遠く離れた異物とは感じず、人が人を殺すことをある種理解できてしまう部分がある》(『中央公論』2022年12月号)

それを踏まえると、「ひとりで死ね」という言葉は安易な自己責任論だと思っていましたが、犯行への共感を何とか断ち切ろうとする、切羽詰まった場所で発せられる言葉としても解釈出来るなと。もちろん、その言葉は自分自身を一層追い込んでいくわけですが。

かといって、凶悪事件を連鎖させるわけにはいかない。

「ひとりで死ね」でも「これはテロではない」でもない、事件に真摯に向かいあった上での別の言葉が求められているのだと思います。

#1 山上徹也が本当に殺したかったものはこちら

取材・文/おぐらりゅうじ サムネイル写真/共同通信

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磯部涼

いそべ りょう

ライター

著作に『ルポ 川崎』(サイゾー)、『令和元年のテロリズム』(新潮社)、共著に大和田俊之/吉田雅史との『ラップは何を映しているのか ――「日本語ラップ」から「トランプ後の世界」まで』(毎日新聞出版)など

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おぐらりゅうじ

おぐら りゅうじ

編集者

1980年生まれ。雑誌「TV Bros.」編集部を経て、フリーランスの編集など。映画『みうらじゅん&いとうせいこう ザ・スライドショーがやって来る!』構成・監督、テレビ東京『「ゴッドタン」完全読本』企画監修、武田砂鉄責任編集『開局70周年記念 TBSラジオ公式読本』(リトルモア)取材・構成ほか。

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