なぜ小学校で「毛」の話?

2022年9月、東京都渋谷区立加計塚小学校が、小学校4年生を対象に「自分らしさって何だろう?~からだの変化とからだの毛について学ぼう~」と題し、体毛を通して体や心の成長について学ぶ授業(性教育)を行った。

この授業は、シェービング、スキンケア関連の製品を扱うシック・ジャパン株式会社が主催したもの。同社が実際のシェーバーを使いながら体毛ケアの方法を紹介し、性教育については、学校や各種メディアで性教育を行う産婦人科医の高橋幸子先生がこれから起こる体や心の変化について解説した。

授業の対象となった小学4年生といえば、自分の毛や体の変化が気になりだす年代。授業では、体毛ケアの話にとどまらず、体が成長して大人になっていく過程で「自分の体にどのような変化が起こるのか」ということを学んだ。

65%の小中学生が「体毛をケアしたい」。小学校では「体毛の授業」も_1
高橋幸子先生による性教育の授業(PRTIMES)
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毛が生えることは「体の自然な変化である」ということを知ってほしい

当日は、性教育の話からスタートした。

高橋先生は、人の性には「体の性、心の性、好きになる性、表現する性」の4つがあり、一人一人の性はこれらがグラデーションのように組み合わさって成立していると説明。

次に赤ちゃんのでき方や、成長による体と心の変化についても言及。その中で、男女ともにワキや腕に毛が生えること、男性は髭が生えることにも触れ、「毛が生えたり濃くなったりすることは、体が大人に変化していく中で自然なこと」ということを伝えた。