筆記具に“握りやすさ”を加えるなど、文房具進化の過渡期とも言える時代だった!?

少なくとも現代の日本において、今まで文房具を使ったことがない、という人はいないだろう。

特に小・中・高……と勉強の相棒として活躍していた文房具は、大人になった今でもハッキリと記憶に残っているのではないだろうか。

また、文房具には世代的な共通ブームもあるため、同世代が集まっての飲み会で出す話題として、実はテッパンだったりもするのだ。

特に昭和末〜平成初期は、ただ書けるだけの筆記具に“握りやすさ”を加えるなど、文房具進化の過渡期とも言える時代。つまり、印象に強く残る製品も多いのである。

例えばその平成初期に小学校時代を過ごした30代の皆さんなら、これらを見た瞬間に「うっわ、懐かしー!」と思わず声が出るのでは?

独特の触り心地で勉強が捗った、31年目の現役選手

「ドクターグリップ」(パイロット)
ひと目でそれと分かる特徴的な太軸と鼓型のシリコングリップの「ドクターグリップ」(パイロット)は、昨年に発売30周年を迎えたロングセラー筆記具だ。

初代は1991年に登場したボールペンだが、その翌年にはシャープペンシルも発売開始。「ドクグリ」の愛称と共に一気に中高生の大定番シャープとして定着した。

タイミング的にも、いまの30代勢には愛用していたという人が多いはずだ。

ドクターグリップ、まとまるくん、ゲーム缶ペンケース…30代が思わず「懐かしー!」と叫ぶ、平成のレジェンド文房具5選_1
握りやすさに着目した最初期の筆記具「ドクターグリップ」(写真は30周年復刻モデル)
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人間工学に基づいた握りやすい軸径と、独特な柔らかさを持つグリップによって、筆記時の肩・腕への負担を大幅に軽減。

もともとは仕事中の筆記量が多い事務職や銀行員をターゲットとしたペンだったが、同じく筆記時間の長い中高生が飛びつくのも当然だったというわけ。

ドクターグリップ、まとまるくん、ゲーム缶ペンケース…30代が思わず「懐かしー!」と叫ぶ、平成のレジェンド文房具5選_2
「ドクターグリップ エース」は最新機能全部入りのフラグシップシャープだ。

登場から30年の間には、アロマスティックを内蔵して香りが楽しめるものなどの変わり種ドクグリもあった。

ちなみに現役中高生の間では、芯が折れにくいアクティブサスペンション機構や、内蔵の芯が残り1本になると教えてくれるラスイチサインなどを搭載したフラグシップモデル「ドクターグリップ エース」が人気となっている。