国際協力 NGO ジョイセフ(以下、ジョイセフ)は2004年度より「思い出のランドセルギフト」を実施。日本で役目を終えたランドセルの寄付を通年で受け付け、年間約1万個のランドセルを、アフガニスタンの小学校へ通う子どもたちへ寄贈する活動を行い、これまでに寄贈した数は25万個以上にものぼる。
ランドセル寄付の目的は、途上国の子どもたち、特に女の子への教育の機会を増やすこと。寄付された日本のランドセルはその丈夫さから、校舎のない学校で机代わりに使われたり、子どもひとりのみならずその弟や妹にも引き継がれたりして、愛用されている。
夏休みの自由研究に! アフガニスタンへの「ランドセル寄付」の舞台裏
例年、夏休みの親子を悩ませる自由研究。「どんなテーマにしよう」はもちろん、「どのようにサポートすれば良いのか分からない」と頭を抱えている保護者もいるのではないだろうか。今回は、NGOジョイセフが実施する勉強会と特設サイトを紹介する。国際協力やSDGsの関心のあるなしに関わらず、調べ学習の上手な進め方を学ぶきっかけになるだろう。
アフガニスタンへの「ランドセル寄付」を自由研究に

(国際協力NGOジョイセフ提供)
「ランドセル」という身近なアイテムでできる国際協力のため、世界平和やSDGsに関心を持ち始めた子も参加しやすいのだろう。親や友達からジョイセフの活動を聞いて、自発的に寄付をしたいと決める子もいれば、最初から「小学校を卒業したら、ランドセルをアフガニスタンに贈る」と決めて6年間大切に扱い、寄付してくれる子もいるという。
こうした子どもたちにとって、ジョイセフの活動やアフガニスタンの子どもたちの暮らしは、自由研究の題材として「知りたい」「調べたい」という興味をくすぐるテーマとなるに違いない。
しかし一方で、膨大な情報の中から必要なものを子どもが自ら取捨選択し、まとめていく作業は簡単ではない。またこのテーマに詳しくない保護者が学びをリードすることも容易なことではないだろう。
調べ学習がサクサク進む自由研究ツール
そんな親子に向けて、ジョイセフがこの夏、思い出のランドセルギフトやアフガニスタンの暮らし、国際協力についての学びをサポートするオンライン勉強会を開催する。また勉強会に先立ち、特設サイトを開設し、自由研究に役立つ学習ページを公開したという。
オンライン勉強会のテーマは、「ランドセルギフトってなあに?」「アフガニスタンってどんな国?〜子どもたちの暮らし〜」の全2回。
特設サイトでは、自由研究の“調べポイント”が一目で分かるワークシートや、アフガニスタンの場所や様子が分かる白地図・写真素材のほか、ワークシートの項目のヒントになるコンテンツも用意されている。スタッフによる子ども向けの関連書籍の紹介やアフガニスタンに関するコラムもあるので、調べ学習がサクサク進むだろう。
いずれも無料で、自由研究に初めて取り組む子も利用しやすく、親がリードしやすいのも魅力だ。

保護者から子どもへの声かけや、まとめ方の参考になるワークシート(国際協力NGOジョイセフ提供)

色が塗れる3パターンの世界地図もダウンロードできる(国際協力NGOジョイセフ提供)
■オンライン勉強会の詳細はこちら
※7月30日(土)と8月6日(土)の2回開催。どちらか1回のご参加やアーカイブ動画の視聴も可。
https://www.joicfp.or.jp/jpn/2022/07/14/50901/
■「思い出のランドセルギフト」学習ツールはこちら
https://www.joicfp.or.jp/jpn/donate/support/omoide_ransel/why/independent_study/
「思い出のランドセルギフト」コンテンツの3つの魅力
ジョイセフの自由研究コンテンツは、子どもの調べ学習に役立つだけではなく、サポートする保護者にもありがたいコンテンツだ。オススメの理由を3つ挙げる。

(国際協力NGOジョイセフ提供)
1.オンラインツールで自由研究の基本ステップが完結
夏休みとはいえ、学校の宿題以外にも習い事や塾などなにかと忙しいイマドキの小学生。自由研究にもしっかり取り組みたい反面、かけられる時間はどうしても限られるだろう。親も仕事や家事などがあり、子どもの宿題につきっきりというわけにもなかなかいかない。
ジョイセフのコンテンツは内容自体もさることながら「効率的」な自由研究が可能になっている。勉強会はアーカイブ視聴も可能となっているため、当日参加が難しい場合も学ぶことができる。
勉強会や特設サイト上で知った情報をきっかけに本を読んだり、実際になにかしらのアクションをしてみたりするなどして、より研究内容を深めていくこともできるだろう。
2.専門家から研究のヒント・アドバイスをもらえる
オンライン勉強会では質問タイムが設けられているほか、自由研究を進めていくなかで不明点が出てきたときには、その都度ジョイセフスタッフにメールで質問することもできる。リアルタイムで参加できなかったり、後から疑問が出てきたりしても、専門知識を持つ人に直接質問できるのは心強い。
質問に答えてくれるのは、ランドセル寄付に携わるジョイセフのスタッフ。そのため、寄付活動や現地の子どもたちのことなどについて、正確な情報を知ることができる。「信憑性が低い」「内容が薄い」自由研究になってしまうリスクも少ない。
また、「自分で考えて質問をする」という経験は、子ども自身の思考力や発想力、質問力などを磨くことにもつながるだろう。
3.話題の「SDGs」を知ることができる
SDGsとは、2030年までによりよい世界をつくるための「持続可能な国際目標」のこと。貧困や教育・ジェンダー等の不平等をなくすこと、安全で平和なまちづくり、ゴミを減らし再利用するなど、17の目標から成る。とはいえ、言葉としては知っていても、「SDGsって何?」と言われると、うまく答えられない人もまだまだ多いはず。
ジョイセフのランドセル寄付の取り組みは、日本で使われなくなったランドセルを寄付することで途上国の女の子たちの教育機会を増やし、将来の選択肢を広げると同時に、有意義なランドセルのリユースにもなっている。まさに「持続可能」であり、SDGsな取り組みといえる。
「ランドセル」という普遍的なアイテムだからこそ、SDGsやその具体例はどういったことなのか、自由研究を通じて親子ともにわかりやすく理解できるのもメリットだ。
自由研究を、子どもが世界に目を向けるきっかけに
今回ご紹介したジョイセフの題材は、すでにツールが準備されていて研究の進め方も明確なため、限られた時間でもきちんとした自由研究ができる。
身近にあるランドセルがどのように異国で役立てられているのかを知ることは子ども自身の気づきにつながるほか、「自分にできることは何か」を考え、世界に目を向けるきっかけにもなるだろう。
まだ自由研究のテーマが決まっていないご家庭は、「思い出のランドセルギフト」や「アフガニスタンの暮らし」を、この夏の自由研究テーマの候補に加えてみてはどうだろうか。
■取材協力
公益財団法人ジョイセフ
https://www.joicfp.or.jp/jpn/
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