「NS100%」を売りにする店も

※写真はイメージです
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「お兄さん、写真だけでも見ていかない? ウチはNS、100%だよ」

約130軒の店舗が軒を連ね、日本有数のソープランド街として知られる東京・吉原で、店前の男性スタッフにそう呼び止められた。「NS 100%」とは、店に在籍するすべての女性従業員がノースキンによる性的サービスに対応していることを意味する。

実は今、風俗業界でこうした“裏サービス”を行う店が急増しているという。

「以前から高級店では、各店にNSに対応できる女性従業員が何人かいて、客の要望に応じて裏オプション的にサービスが提供されていていました。ところが、最近は高級店だけではなく中級店や大衆店でもNS店が増加しているんです」

そう話すのは、感染症を取り巻く問題を取材し続けている医療ジャーナリストの杉山正隆氏。元毎日新聞記者で現役の歯科医でもある杉山氏は、「性感染症の温床になる」との懸念から、NS店の動向をウオッチしている。

「昨今はいわゆる裏オプションではなく、在籍女性全員がNSを基本サービスとして提供する店が目立つようになってきています」(前同)

いったい、吉原で今、何が起きているのか? 某ソープ店の男性従業員がこう話す。

「吉原の大半の店はコロナの影響で昨年、一昨年と売上げを大きく落としました。そこで客足を回復させるために、より付加価値の高いサービス=NSを導入する動きが加速したのです」

さらにNS店急増の背景には、ある新興の風俗グループの台頭も関係しているという。吉原の情報喫茶(無料案内所)の店主がこう話す。

「吉原ではコロナの煽りで撤退した店が複数ありますが、そうした店から営業権ごと店舗を買い取る形で、某県の歓楽街を拠点にしていたある風俗グループが吉原に進出。新たに『NS 100%』を売りにするソープ店を3店舗ほど出店しました。

価格は70分23000円~と大衆店の位置づけですが、その値段で高級店のNSサービスを堪能できるとなれば、そこに客が集中するので他店も追随せざるをえなくなる。結果、NS店が急増したというわけです」(前出・情報喫茶店主)