ジェンダーニュートラルコスメは自己表現のツール

ジェンダーニュートラルコスメと、女性用、男性用のコスメとどんな違いがあるのだろうか?
株式会社ロフト 商品本部 健康雑貨部バイヤーの幅野博貴氏によると、ジェンダーニュートラルコスメは「性別にとらわれず自己表現を楽しむということがコンセプト」だと言う。

「以前は、男性が美容に関心を寄せるきっかけはニキビをカバーしたい、肌荒れをケアしたいなどお悩みを解決することがフォーカスされていましたが、最近はさらに一歩進んで、自己表現のツールとして展開されてきています」

背景には韓国アイドル人気や美容系インフルエンサーの影響もあり、以前に比べて男性もメイクしやすい環境となった点も大きいとのこと。

「特にZ世代の若い男性はメイクをファッションの一つとして楽しんでいらっしゃる傾向がありますね」

また、パッケージがシンプルなデザインで男女ともに手に取りやすいのも 、 女性用、男性用コスメとの違いだ。スキンケア商品 に おいても女性用と同等の品質基準でリリースされている商品が多い。

「もともと男性用化粧品というと皮脂分泌が活発な肌に合わせてメンソールで爽快感を、洗浄成分は強めという商品が多い印象です。
けれど、男性用を使用すると少し刺激が強いと感じる敏感肌の方や、反対に女性用のものでも少しべたつくように感じる方もいらっしゃいますので、優しい洗いあがりのアイテムが多いジェンダーニュートラルブランドのものが男女問わずおすすめです 」

女性用、男性用で選ぶのはもう古い?! 自己表現を楽しむ「ジェンダーニュートラルコスメ」が新しい_01
ベタつきのない使用感は男女ともに使いやすい
マニフィーク 左:ナチュラル リップバーム99 002 ティント 右:リペア ハンドクリーム CICA
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「ジェンダーニュートラルコスメの市場規模は一概に語れませんが、Z世代の意識変革に伴い、ジェンダーレスやニュートラルのターゲットを意識したパッケージデザインのブランドはここ数年で多くみられます。
ロフトで扱うコスメブランドでもシンプルなモノトーンのデザインのものや男女を意識させないモデル起用の提案が目立つようになってきて、取扱数は前年の約1.8倍ほどに増加しています」