「いろいろな方にご迷惑をおかけして本当にすみません」

古くは共通一次、その後センター試験、現在は共通テスト。名称は変わっても、例年1月中旬に行われる大学入学の関門の持つ意味合いは、多くの若者にとってけっして軽くない。

本来は今年、そこに挑むはずだった少年は、一年前に自らおこしたあやまちで出場権を失い、巻き込んだ人たちの人生をも大きく狂わせた。「卑劣」や「未熟」という言葉で片付けるにはあまりにも切ない事件。今年もまたこの季節がやってきた。

「偏差値70台だ!」「来年は東大を受験するんだ!」…名門高生徒による共通テスト東大前刺傷事件から1年。少年はその後高校を自主退学。父親が語る面会時の様子とは。_1
事件当日の東大の様子
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「すみません、謝ることしかできないです、いろいろな方にご迷惑をおかけして本当にすみません」

本来なら高校3年生として新成人の日を迎えるはずだった少年(18)の父は、取材に訪れた記者に深々と頭を下げた。