事故に遭って、働いてなくても休業補償や事故でお金が入る、と

そこに明るいサッカー少年だったころの平山容疑者の面影はない。一緒に写真に収まる「仲間」も学生時代とうって変わり、金髪やタトゥーを入れたイキった外見の若者ばかり。2020年の投稿にはクラブにて「#チームゴミ」と名付けた3人グループで、親指を立てたキメ顔の平山容疑者の姿も確認できる。

平山容疑者がいれた和彫り
平山容疑者がいれた和彫り

捜査本部の調べに名前や詳細をひた隠しにする「アニキ」と知り合ったことで、変わってしまったのだろうか。4月14日、平山容疑者の足に刺青をいれたタトゥーショップの関係者が話す。

「彼はもともと洋彫りが入っていて、どっちの肩だったか忘れましたが、ライオンを入れていました。こちらの店では洋彫りでなく和彫りを入れたいということでカエルとダルマと小槌を入れる施術を受けていました。今入れてるのが終わったら足に入れる範囲を増やす予定だったといいます。

施術中はいつも携帯をイジっていて、そこまでプライベートな話はしませんでしたが、仕事は埼玉で足場関係の仕事をしていたようです。昔は錦糸町や渋谷で飲んだり、渋谷のクラブに通っていたけど最近は仕事で忙しく飲んでなかったようです。いつも『よろしくお願いします』と礼儀正しくて。

今年に入ってから『彼女に浮気されたんすわ。もう別れたんすけどなめてるっすわー』とも話していました。確かその頃は仕事の最中に車で事故に遭ったとかで働いてなくて、それでも休業補償や事故でお金が入ると言っていました。

3月にも2回施術を受けにきて、最後に来たのは4月14日でした。その日も3時間施術して次回の予約を5月19日にとっていきました。最後に来たときもほんとふだん通りでしたし、次の予約もとってたくらいですから、事件とか思いもよらなかったですよ」

いっぽう、経営者の宝島さんの遺体が確認された翌日の17日から、サンエイ系列全14店舗は臨時休業を続けていたが、うち寿司店2店舗のみ22日から営業を再開していた。

4月10日に宝島さんは、近隣店舗と警察沙汰のトラブルを起こしていた
4月10日に宝島さんは、近隣店舗と警察沙汰のトラブルを起こしていた
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「ちょうど今日からオープンしました。まあいろいろとあったのは知っていたので、出勤するまでは『お客さんも減るだろうな』と思っていたのですが、ありがたいことに客足は変わらずって感じで。

常連のお客さんも来てくれて『(店が)開くの待ってたよ〜』『頑張ってね』と声をかけてくれました。アルバイトの私にとっては、ようやく出勤できてお客さんも来てくれてホッとしてます」(従業員)

店からは活気のいい声が聞こえてきたが、店員の表情はどこか寂し気だった。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班