3年前に警察が出動したトラブルが…

宝島さんが焼肉店や居酒屋などを集中展開する上野駅近くの一角は、同業者に「宝島ロード」と揶揄されるほどの占有ぶりで、客の取り合いから深刻なトラブルに発展することも多かったという。近くで古くから商店を営む男性がこう証言する。

「客の呼び込みでしょっちゅうトラブルになっていたよ。宝島さんのところは店舗数も多くて各店舗ごとに2~3人の呼び込みがいたから、全部合わせると数十人になる。それでトラブルが起こるとみんな駆けつけてくるから、まあ、見ようによってはおっかないよね。

呼び込みのトラブルはもう何年も前からだけど、特にひどかったのは3年くらい前。宝島さんの店の付近のある飲食店もよく呼び込みをやっていて、そことしょっちゅう揉めていた」

トラブルのあった宝島さんが経営していた店舗(撮影/集英社オンライン)
トラブルのあった宝島さんが経営していた店舗(撮影/集英社オンライン)

呼び込みの「人数」で劣るライバル店は、対抗策としてかコワモテの連中を配置するようになったという。商店主が続ける。

「揉めてた相手側の店は、そのうち妙な人間を店内や外に置き始めた。ガラが悪いというかチンピラ風の男、そんなのが2~3人宝島さんの店を威嚇するような感じでいたんだよね。もう明らかに客という様子じゃなかったし、おかしかったからね。そいつらは日本人には見えなかったし、アジア系というより南米系の不良外人みたいのがいることもあった。その店のオーナーはもうこの街を離れたけどね。

3年前にはパトカーで警察も来て、けっこう大騒ぎになっていた。宝島さんの奥さんがわめき散らしていて。あれも客の取り合いだったね。とにかくその店が1番揉めていた。呼び込みが殴っただのって話も聞いたことあるけど詳しくはわからない。

パトカー騒ぎのときには奥さんが『迷惑をかけて申し訳ない』とウチにも謝りにきた。別に普通の方だったよ。宝島さん本人とは話したことはなくて、集金に回ってるのを見かけるくらいだったね」

#2でも詳報したが、宝島さんのある親族は「(宝島さん夫婦は)ライバル店も敵も多かったと思いますよ」「(過去に)目をつけられたこともあった」と語った。そのいっぽうで夫婦仲が良く、仕事だけでなくプライベートでも一緒にいることが多かったようだ。近隣の寿司店の従業員が語る。

遺体発見現場付近(撮影/集英社オンライン)
遺体発見現場付近(撮影/集英社オンライン)

「ご夫婦でよく来られて、たいがいカウンターにお座りでしたね。たまに昼もあったけど、たいていは夜でしたね。仲良さげで話し声は特に奥さんのほうは大きかったけどね。ご主人のほうは、食べるときは結構な量の握りを召し上がってましたよ。宝島さんの店は数も多いし、この辺じゃ有名だからご夫婦ともかなり目立ってましたね」