もっと無駄だったと語る教育投資はまさかの…

高校時代の無駄だった教育投資も聞いてみました。多くの人は「なかった」と答えているこの質問ですが、その中で「無駄だった」という声があるものには共通点がありました。

それは、オンデマンド式の映像授業。それぞれが挙げる塾名は違いますが、多くの回答者が「映像授業は結局受けなかった」「モチベーションが上がらずやる気にならなかった」「自習室目当てに加入したが、結局まったく使わなかった」としているのです。

「結局、 東大合格にはいくら必要なのか?」100人の現役東大生に聞いた仰天の「予備校代」と高校時代、「最も無駄だと思った教育投資」_5
オンデマンド式の映像授業のイメージ 写真/Shutterstock.
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確かに、オンデマンド式の映像授業は、扱い方が難しい側面があります。オンデマンドであれば、いつでも受けられるのだからお得に感じるかもしれません。ですが、「いつでも受けられる」ことは「いつか受けなくてはいけない」わけではありません。

たしかにお金を払っている親からすれば、「いつかは受けてほしい」と思うかもしれませんが、強制力のないオンデマンド式の授業はモチベーションがわかず、結局受けないで終わってしまう人も多いのです。

また、これは映像授業を受けたことのある私の個人的な感想ですが、映像授業になると、対面型のライブ授業よりも理解力が落ちるような気がしています。目の前に先生がいないので、極端な話をすれば、寝てもサボっても怒られないわけです。授業内の程よい緊張感が存在せず、自分でこの授業を受けようとする意思がなければ、結局時間を無駄にしてしまいます。聞こうとも思っていない話なんて、当然理解できるはずもありません。

さらに言えば、仮に真面目に聞いて、わからない部分を質問しようと思っても、目の前に先生がいないのですから、質問のしようもありません。映像授業は画期的なシステムではありますが、便利なだけではなく、受講者にとってマイナスに働く面があることも理解して利用すべきです。

「いつでも受けられる」からこそ、「いつでもできるなら、後でいいや」と後回しにされてしまう。よっぽど自己管理がうまい人でないと、映像授業型の塾を活用するのは難しいかもしれません。

文/布施川天馬

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布施川 天馬
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2024/2/21
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ISBN:978-4065351826
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