アメリカにされるがままのドイツに驚き
たとえば、18世紀のヨーロッパでは、ドイツとロシアがポーランドをつぶすようなことをしていたわけですよね。分断するということを進めていたわけです。
いろんな意味で、これは予測でしかないんですけれども、考えたくもないようなことばかりなので、私も話すのがとても難しいことだと思っています。
ドイツ自身が何を考えているのかっていうのは、全くわからないわけですね。確かに私自身も、このウクライナ戦争のなかで、ドイツがアメリカに対して従順だったことにはひじょうに驚かされました。
ノルドストリームをアメリカが破壊したことに対しても、されるがままだったわけですよね。
そのいまの状態は、1812年にナポレオン軍がロシアへ侵攻してきたときのことを、ふと思い出させるわけです。
そのとき、だんだんとナポレオン軍が勢いを失っていって、どんどん後戻りをせざるを得なくなるわけです。この時代はちなみに、フランスとロシアは人口がほぼ同じだったんですけれど、そのナポレオンが率いる軍の下には、ひじょうに多くのドイツ人も含まれていたんですね。
そういう意味でロシアに対して同盟関係にあったフランスとドイツなのですが、フランスがだんだんと失敗をしていって、戦況が怪しくなってきたときに、ドイツはそういったなかでロシア側についたといったようなことがあったわけです。
そういった意味でも、ドイツが今後、どういった行動に出るのかは、ちょっと見えないというところはあります。もしかしたら、アメリカがナポレオンのときのフランスと同じ目に遭うという意味で「ナポレオンバイデン」というふうに言うこともできるかもしれません(笑)。
そもそもいまの状況を見る限り、戦況はアメリカに完全に優位だとは言えず、いろんな国がそれを感じ、動き始めているようです。まあ、いま言っていることはあくまでも予測でしかないので、半分冗談のようにして捉えていただければと思います。