メール、連絡ツールの王座から転落か
てな訳で、今のビジネスシーンにおいて、コミュニケーションツールのメインといえば、やはりメールでしょう……かと思いきや、これまたそうでもなくなってきています。メールの王座、危うし。
ちょっと前まで、メールは圧倒的王座にいたのですが、ある時から言われ始めたこのセリフ。
「あの……できればメールじゃなくてLINEとかでやりとりできないでしょうか?」
「すみません、メールよりメッセンジャーのほうがありがたいんですけど」
つまりは、メールだといちいちソフトを開かなくちゃいけないし、履歴はタイムラインで見られないし、連絡ツールとしてはもはや不便だというわけです。
こういったことを仕事相手からリクエストされ始めたのは、確か2013年頃だったと思います。
もちろんすでにLINEは使用していたけれど、あくまでも友人同士の連絡とか、たわいもないおしゃべりに使うもので、仕事の連絡には???……だったのですが。
「LINEでスタンプを使えるかどうかで、その人との親密度が決まるんですよ~」
明るく笑う若いライターさんの言葉に、フム、そういうものなのか……と思いながら、おずおずと仕事LINEを始めたものの、2022年現在、スタッフへのLINEの返事に「り!」というスタンプで済ませている己がここにいる。
原稿も画像もスマホにピロリン♪
「連絡は全部LINEでお願いします。僕、メール使ってないんで」
このセリフを私が初めて言われたのは、2019年冬のこと。そして、
「原稿と画像も全部、LINEで送りますね」
きたきたきたきたよ、ついに。
何を騒いでるんだと思われるかもしれませんが、我々編集者にとって原稿ってのは、これ以上ないくらい大切で貴重で、なんなら神々しくて拝みたいくらいのものなんですよ。私は使いませんが、編集者によっては「お原稿」と呼ぶ方もかなりの数、いらっしゃいます。
それをあなた、SNSで? スマホで? ピロリン?
「メールより容量大きいものも送れて、ファイル便とか使わなくていいからラクですよね」
はい、おっしゃるとおりです……。